新鞍馬天狗 五条坂の決闘
劇場公開日:1965年11月27日
解説
大佛次郎の原作を、「掏摸(すり)」の八尋不二が脚色、「あしやからの飛行」で特撮部門を担当した黒田義之が監督した“鞍馬天狗”新シリーズ第二作。撮影は「続・兵隊やくざ」の武田千吉郎。
1965年製作/80分/日本
配給:大映
劇場公開日:1965年11月27日
ストーリー
京都所司代は鞍馬天狗召捕りにやっきとなっていた。そんな時、所司代駒木根監物に怪文書が届いた。賞金とひきかえに鞍馬天狗暗殺を引きうけるという山嶽党の署名があった。一方倉田典膳に身をかえた鞍馬天狗は、所司代の同心志賀虎之助と意気投合、酒をくみ交わしたが、そこには、鞍馬天狗の人相書が、壁に貼られていた。ある夜、お高祖頭巾の女を吉兵衛につけさせた天狗は、最近幕府が購入したフランス製の兵器と火薬を横領した暴力暗殺団を叩き潰そうと、薩摩屋敷に急いだ。一方吉兵衛は、五条坂附近で女を見失いひきあげて来た。帰り道天狗は暗闇坂で白髪の老人とすれ違った。その頃天狗の住家では、吉兵衛が縛られ、火鉢に火薬をしかけられていた。危うく爆発を防せいだ天狗に、杉作を糺の森へひきとりに来るよう書かれた矢文が飛んだ。糺の森へ来た鞍馬天狗は白髪の老人が指揮する黒装束の山嶽党を斬りまくった。老人の鎖鎌をたちきった天狗にしがみついて来た杉作の肩を、銃弾がつらぬいた。折りよく通りかかった大前田逸蔵に助けられた杉作だが、大前田は所司代駒木根監物を通して、山嶽党につながる男で、天狗を賞金目あてに売ろうとしていた。数日後全快した杉作はお高祖頭巾の女を尾行して無人屋敷に潜入したが、山嶽党員に発見され岩窟に閉じこめられた。角兵衛獅子の身軽さで脱出しようともがく杉作を、天狗は一本の綱で巧みに救出した。所司代はいよいよ焦りをみせ、山嶽党は必死となった。折りしも山嶽党に身をやつしてドクロの一人となった天狗は、白髪老人と一騎うちとなった。一方杉作と吉兵衛は火薬庫にとじこめられ、天狗の助けをもとめていた。岩窟に急いだ天狗は杉作を救け、白髪の老人と対決した。老人の正体を曝いた天狗は正体が志賀虎之助であるのに驚愕した。虎之助を斬った天狗は逆に爆薬を悪者の洞窟に仕かけ、悪者は全滅した。