「これで国鉄が協力してたらなあ…」新幹線大爆破(1975) K・Mさんの映画レビュー(感想・評価)
これで国鉄が協力してたらなあ…
当時の国鉄が協力して、特撮が東映じゃなく別の会社だったら(東映の特撮はそれはそれで味があるんですが…)全然違ってましたよね。
登場人物の心情を掘るのは良いけど、おかげで時間が長すぎて、よく出来てるのに配分がおかしくなって肝心のゼロ地点停止が地味に…。
警察のミスが重なって沖田の舎弟たちも失敗する一連の展開は削るなりサクサク進めて、沖田自身の知能犯ぶりをクローズアップすれば〈沖田目線での舎弟や家族への想い〉に絞れたんじゃないかな。
視点が分散してると散漫になって時間ばかり食ってしまうし。2人を失ってからの沖田が暫く登場しないのは、もったいない。
ラストが象徴するように、これは沖田という誠実で人情に厚いけれども負け犬になった男の話なんだから、沖田からブレないほうがいい。
新幹線パニック物とするなら逆に、犯人は謎のほうが良い。乗客と乗務員、国鉄職員と警察の二重構造で進められるので。
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