「虚無感漂う1975年の時代背景を感じます」新幹線大爆破(1975) 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
虚無感漂う1975年の時代背景を感じます
Netflix版『新幹線大爆破』(2025)を見たら、そのもととなったこちらのオリジナル版『新幹線大爆破』(1975)も見たくなりますよね。
時代的には、高度経済成長が終わり少し停滞を感じ始め、且つ、全共闘も下火になって少し時代遅れとなった頃。そう言う、虚無感を感じる世相が作品にも反映されています。犯人一派には、その虚無感が常に漂います。動機につながるシーンも、悲しいですね。
Netflix版がJR東日本の特別協力を得て撮影したのに対して、こちらのオリジナル版は“模倣犯を引き起こしかねない”という理由で当時新幹線を運用していた国鉄から協力を拒否された話は有名です。確かに、模型のシーンなどは、50年の撮影技術の差もあって、「あぁ、模型だな」とは感じますが、それでもよく撮影したとは思います。
興味深かったのは、テレビドラマで刑事役をよく見た俳優たちがやっぱり刑事役で出ていた事。この作品と、テレビドラマのどちらが先かという時系列はわかりませんが、やっぱり見た目というか、雰囲気があっての刑事役なんだなと、妙に納得しました。
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