「警察が馬鹿すぎ」新幹線大爆破(1975) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
警察が馬鹿すぎ
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総合60点 ( ストーリー:65点|キャスト:65点|演出60点|ビジュアル:65点|音楽:65点 )
設定は面白い。犯人の調査・逮捕劇と、新幹線の爆弾の処理という2つが観られるし、犯人たちの犯罪へ走った事情もわかる。しかし粗い物語と演出が作品の質を落している。
まず警察があまりに馬鹿すぎる。1500人の人質をとられ当時の15億円の新幹線が破壊されるかもしれないというのに、犯人を強引に逮捕しようとするし挙句の果てに射殺しようとする。逮捕できずに逃げられた場合や犯人を射殺した場合、どうやって爆弾の解体方法を聞くつもりだったのか。たとえ逮捕したとしても、相手を怒らせて爆弾解体の方法を教えてもらえなかったらどうするつもりなのか。爆弾の解除や人質の救出は二の次になっていて、そのような馬鹿さ加減に半ば呆れつつ観ていた。勝手に責任を取って新幹線を停車させるのも驚いた。
犯人も警察の前に堂々と現れ現金を受け取ろうとする。せめて顔くらい隠して欲しい。500万ドルの現金を125ccの自動二輪に落ちないように時間をかけてしっかりと括り付けて警察の追跡を振り切りながら運ぶのも大変そうだ。新幹線の乗客もわざとらしい演技だし、新幹線の運転士はやけに感情的で幼稚で、危機感を煽ろうとするここらの演出もやりすぎ。
新幹線の運行管理やATCの話は良かった。もっと脚本と演出を見直して洗練させて、再映画化するといい作品になれそう。ただこの作品自体はあちらこちらに古さを感じた。
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