次郎長三国志 第一部 次郎長売出すのレビュー・感想・評価
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ちゃっきり節のアレンジによるテーマソング。
大熊のお蝶(若山)から預かった簪を持って清水に帰ってきた次郎長。その頃、海に投げられて死んだと思っていた小富と武五郎は次郎長を探しまわっていた。そして、旅先で文無しになったのを助けられた桶屋の鬼吉(田崎)が次郎長を訪ねてきて最初の子分となった。
鬼吉が惚れたお千(豊島美智子)が暴漢に襲われたことから、彼は毎日夜回りをする。そして旅人関東綱五郎が小富、綱五郎の喧嘩口上を告げに来た。喧嘩口上の死者として鬼吉が三保へ向かうが、自分が次郎長に無事に帰されたことに義理立て、綱五郎は小富らの卑怯なやりくちに反旗を翻し、第二の子分となった。
ちょっとしたいざこざで侍の伊東政五郎と知り合う。一触即発か?と思いきや、次郎長たちの稽古の相手をする。彼は婿養子の侍で、武士階級から抜け出したかったのだ。追いかけてきた妻ぬいの未練を断ち切り、彼も渡世人の道を歩むことに・・・大政と呼ばれるようになった政五郎は義理で喧嘩の助っ人に向かおうとする大熊と次郎長に「仲裁に入れ」と進言する。大物になるには「博打をしない。人を殺しちゃいけない」と諭すのだ。“売出す”とは喧嘩が強いだけじゃなく、こうした手腕がモノを言うのだなぁ。
コメディタッチだけど要所を締める見やすい次郎長モノ。全9作の序章といった感じなのでストーリーこそダイナミクスはないが、次郎長、鬼吉、綱五郎、政五郎の性格がそれぞれ個性的で面白い。
【2008年ケーブルテレビにて】
次郎長一家 The Beginning
「次郎長三国志(東宝版)」シリーズ第1作。
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原作は未読です。
日本映画屈指の名作シリーズと讃えられる、名匠・マキノ雅弘監督による東宝版「次郎長三国志」九部作。
今回初めて観ましたが、ストーリーのテンポが良く、軽快且つ痛快な娯楽時代劇でとても面白かったです。
本作の企画を自ら持ち込んだと云う田崎潤の熱演が光る桶屋の鬼吉や、河津清三郎演じる大政など、個性的なキャラを体現する名優たちの演技合戦もとても魅力的でした。
総じて、一切の古臭さを感じませんでした。
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