「濱マイクをジャックアンドベティで観たよ。」我が人生最悪の時 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
濱マイクをジャックアンドベティで観たよ。
濱マイクの映画三部作が横浜ジャックアンドベティで上映されている。マイクの事務所が二階にあった日劇横浜は現在のジャックアンドベティと細い通りを挟んだ向かい側にホントにあったのよ。(探偵事務所はもちろんない。でも映画館を取り壊す直前にはセットの部屋が展示され見ることができた。映画代が入り用だったかどうかは覚えてない)
ということで聖地巡礼も兼ねて観てきた。このシリーズは最近の映画と違って映画が先、テレビがあと。しかも第1作から勘定するとその間が10年近く開いてる。横浜は随分変わってしまった。映画の途中、ランドマークタワーがちらりと映る。だから本作は1993、94年頃より後の話ということになる。その10年前に制作された前田陽一の「喜劇家族同盟」なんかと比べれば本作品の時代でもだいぶ古いヨコハマは失われていることが分かるけど。だからTVシリーズの時は随分ロケに苦労したらしい。
それをカバーしようとしたのか本作品はモノクロのシネマスコープで撮影されている。恐らくは日活あたりのギャング映画、宍戸錠や二谷英明が出ていた作品のトーンを狙ったのでしょう。でもそれならセットの組み方や人物の動きをシネスコサイズに合わせなきゃ。幅を広くとってたっぷり撮影するのです。格闘は上(かみ)から下(しも)へ下(しも)から上(かみ)へ流れていくし、人物もパンで登場しパンでハケる。宍戸錠さんの出演部分で最後、彼は場面奥の方にハケていくけど実にやりにくそうだったな。幅を計算しないで真ん中でこちゃこちゃされても薄暗く観にくいだけです。
それとやっぱりモノクロフィルムの現像が良くないね。黒味に色気が足りないのです。永瀬正敏は実に適役だしいい味出してるのにね。惜しい。
TVシリーズの濱マイクは妙にオシャレになり過ぎているので私は映画版の彼が好きなのですか。
Mさんコメントありがとうございます。レビューではいろいろ書いてしまいましたが私も映画版濱マイクは大好きです。「遥かな時代の階段を」についてもレビューしましたのでよろしければ参考にしてください。
テレビシリーズを見たことがなく、たまたまこの第1作を見ました。
期待してなかったこともあるのかもしれませんが、大変おもしろくて、第2作も観劇。
個人的には1作目が好きだったのですが、次の第3作もとても楽しみです。
技術的なことは知らなかったので、勉強になりました。
個人的には「日本探偵協会推薦」の文字がグッときました。