天下の大泥棒 白浪五人男
劇場公開日:1960年1月3日
解説
「「通夜の客」より わが愛」の八住利雄の脚本を、「森の石松幽霊道中」の佐伯幸三が監督した娯楽時代劇。「花嫁さんは世界一」の遠藤精一が撮影した。
1960年製作/94分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1960年1月3日
ストーリー
天保年間、八丈島の牢内。病に苦しむ老囚がもらした一言「柳原広小路の壺栄……そこの壺にある」。その夜、竜太を頭に五人の男が島破りをした。--江戸島を脱出した竜太・利吉・力松・十三・菊助は、市村座の“白浪五人男”に感心していた。彼らは壺を狙って料亭「壺栄」へ。竜太は帳場さんに、利吉は板前におさまった。女将のお栄、女中のお駒はご機嫌だった。ただ悩みの種は、聖天の熊五郎で、金の催足も嫌味たらしく女将部屋に坐りこむ。この聖天を抑えたのは、与力の梅本春之進だが、これも女将に思召しがあるらしい。菊助は捜し求めた母が実は他人と分ってがっかりし、十三を誘って一儲けを企んだ。ご存知名代の呉服問屋、浜松屋の店先。十三と菊助が註文通りのインネンをつけた一幕。が、馬脚を現わし、逃げ出した。菊助が落したお守袋に、内儀のお関は「あれがわが子か、情けなや」とつぶやいた。壺栄は、今日は畳替えで職人が入っている。これが力松・菊助・十三の面々、五人男の顔が揃っての壺捜しである。お栄とねんごろになった竜太、それに利吉も苦心して蔵に入ったが中は壺の山、どれが目当ての品かさっぱり見当がつかない。問題の老人に逢って壺のくわしいめじるしを確かめることになった。老人は伝馬町の牢へ送り返されたとあって、クジにあたった利吉が、苦心して牢に入った。が、老人は梅本の邸へ連れて行かれたという。梅本も壺の秘密を知ったらしい。梅本一派と五人男の争奪戦となった。とどのつまり、十手をもった与力一派が島破りの面々をとっておさえて一網打尽となった。奉行所、遠山右衛門尉景元が、壺を抱えてのお出まし。遠山は問題の壺を割った。出たのは、江戸城改築工事の入札にからんだ不正の証拠。梅本と聖天がたちまち捕えられた。ところで、この遠山をよくよく見ると竜太なのだ。この壺を捜すため遠山が入牢し、大金のかくし場所が入っていると偽っての大芝居だったのである。四人は放免してもらえたので文句も言えなかった。
スタッフ・キャスト
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竜太(日本駄右衛門)森繁久彌
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利吉(忠信利平)フランキー堺
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力松(南郷力丸)花菱アチャコ
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十三(赤星十三郎)有島一郎
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菊助(弁天小僧菊之助)加東大介
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お栄(壺栄女主人)淡島千景
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お光(忠信恋人)八千草薫
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お辰(力松の女房)浪花千栄子
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高尾(紺屋高尾)乙羽信子
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お駒(壺栄の女中)春川ますみ
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お関(弁天の母)吉川満子
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梅本春之進(与力)田中春男
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聖天熊五郎(町奴)上田吉二郎
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染八(染物屋主人)桂小金治
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牢中の老人汐見洋
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中村扇之助(歌舞伎役者)本郷秀雄
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偽若旦那石田茂樹
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与七(浜松屋番頭)由利徹
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亀松(浜松屋番頭)八波むと志
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清吉(とび職)南利明
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おとく(壺栄の女中)小津香多江
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矢場の女将水の也清美
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田舎侍大泉滉
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茶店の老人小川虎之助
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商家の旦那風の男三遊亭小円馬
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屑屋源三田辺元
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押売りA丘寵児
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押売りB沢田清