女中ッ子のレビュー・感想・評価
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女性の乳房は赤ちゃんがくわえる為にあると66年ぶりに思い出したよ。
日本映画も昔はオフビートだったんだ。
オカアサーンの次がオトウサーンと言うのは今日初めて知った。だから、
紛れもなく、初見である。
傑作だと思う。
最後のストーリー展開が『えっ!』と思ったが、そうでなければ今の大和民族は今のようにはならなかったんだから、仕方ないか。
全てが昔見たトキオだった。勿論、世田谷は僕にとっては神奈川県。渋谷までが東京だったが。上野はまるで昨日見たように感じる。
とんでもない映画を見た!!!
某BCOと言う漫画雑誌の誌面で中森明夫がコメントしてたのをきっかけに同誌の漫画家の間で話題に・・・。二時間半と言う長さにチョッと怯みながらも早速鑑賞。なんですかこれは????見終わった後に最低評価を付けそうになるくらい唖然としたが、ふッと考えうるに、これこそ監督の(もしくは原作者の)意図だとしたら、これはもうブライアン・デパーマの🎦キャリーである。とにかくこの映画に込められている内容メッセージは極めて濃い。モノクロ映画である事すら忘れる。しっかりした日本映画の伝統を踏襲したカメラアングル。テンポのいいカット割り。そしてぇ~何と言っても左幸子がメチャクチャ可愛い。こんな顔立ちの、こんな比例を持った完成度の高いフェイスとさらに加えて表情の豊かさと・・・いますか?世界にも・・・。もう虜である。そして当時の地方と都会の家族そのものをあぶりだすこの女中と言う名のトリックスター。いや~それにしても二時間半が短い。次から次へと色々事件が起こるがスーパーウーマンの主人公、初(女中さんの名前)はそれをまた次から次へと解決するのである。しかしそんな完璧な初にもほころびが・・・この原作者の用意した綻びこそが人生と言う名の荒波に翻弄される清く美しく凛とした一人の少女の存在のはかなさを象徴的に表現するためのキーポイントとなっている。そしてその仕掛けに我々見る側は愕然とさせられるのである。まごう事なき傑作。
教育学を学ぶ人におすすめ
この時代の映画でこんな面白い作品があったとは驚きです。 子供の気持ちに寄り添うことを怠っていた家庭の雰囲気に一石投じたはっちゃんの優しさ。 徐々に氷が溶けるように心を開き、ペットを愛する気持ちで素直さを取り戻した勝ぼっちゃんに 容赦なくシビヤに接する家族の空しさ。 これから子育てをする若い人や教育の世界の進む人に観て欲しい作品です。
名女優左幸子が素晴らしい
戦前の「路傍の石」と並んで大好きな田坂具隆作品。東京と田舎に今以上の文化や生活レベルの隔たりが大きかった昭和30年頃を背景にしたホームドラマで、日本的情緒が味わえる貴重な感動作。名女優左幸子は「飢餓海峡」一作で名を残すが、この作品の演技も素晴らしい。活力と明晰さと奥ゆかしさを兼ね備えた女性像を、好感度高く演じている。文字通りの良心作のお手本映画。
兄を溺愛する両親の愛情に飢えた少年と献身的に庇う女中の立場が物語を進めます。単なるお手伝いさんではなく、生活を共にしながら家事と少年の子育てにも気を配る母親代わりの女中さんですが、家族の中に加われない差別がある。それでも主人公は少年を甘やかさず、ひとりの人間として接する姿を模範的に見せます。微笑ましいユーモアに包まれる運動会のエピソード、里帰りの雪国で再会する感動的場面、子犬チビと少年の結び付き、そして少年と女中さんのふたりだけの約束。それらが少年の成長を段階的に無理なく描写する脚本の構成力がいい。田坂監督のやさしくも厳しい視点と演出力がまとまりのある日本映画に仕上げました。
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