「耐えて耐えて、暴発のカタルシス」昭和残侠伝 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
耐えて耐えて、暴発のカタルシス
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"昭和残侠伝" シリーズ第1作。
マガジンの付録DVDで鑑賞。
仁義を体現する清次を演じた高倉健氏の演技が沁みる。客分の風間に扮した池部良氏の佇まいもカッコ良かった。
任侠の世界に身を置く男が敵対する組の嫌がらせに我慢を重ねるも、あまりの非道の末ついに堪忍袋の緒が切れる。
任侠映画のテンプレートなストーリーながら、男や女の情念が良い味つけになっていて、ストーリーに引き込まれた。
耐えに耐え抜いた末の殴り込みにこめられた怒りが、見事なカタルシスを生み出しているところが素晴らしい。
だが痛快一辺倒で無いのもまた良い。激情の後の虚無感と云うか、漂う物悲しさがなんとも言えぬ余韻を残す。
[以降の鑑賞記録]
2022/12/02:YouTube(東映シアターオンライン)
※修正(2025/05/25)
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