少林寺拳法 ムサシ香港に現わる
劇場公開日:1976年11月27日
解説
少林寺拳法の達人、山中ムサシが拳法修業のためにやって来た香港で、得意の技を武器に大活躍する空手アクション篇。脚本は「札幌・横浜・名古屋・雄琴・博多 トルコ渡り鳥」の猪又憲吾と「愛と誠・完結篇」の長尾啓司、南部英夫の共作、監督は「愛と誠・完結篇」の南部英夫、撮影も同作の竹村博がそれぞれ担当。
1976年製作/85分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1976年11月27日
ストーリー
山中ムサシは少林寺拳法の達人で、より強い相手を求めて世界をさすらっていたが、遂に拳法の本場の香港にやって来た。着いて早々、ムサシは九竜地区の裏通りで、飛行機から一緒に降りて来た白人の大男に、突然襲いかかられた。だが反対に、ムサシは相手の大男を叩き殺してしまった。この噂は早くも香港中に広がった。早速、拳法に大変理解のある趙延年という男の乾分がムサシを訪ね、趙が会いたがっているので来て欲しいと伝言に来た。その夜、ムサシは趙の邸宅に訪ねていった。ところが偶然、数人の男が趙のところに来襲して来た。現場を目撃したムサシは、その中で一人、超人のような動きの男を見て、その姿が頭から離れなくなってしまった。聞けばその男は、呉宗憲といい趙の命を狙って、夜半に時々襲って来るという。ムサシの心にはその時から、呉宗憲と対決したい執念がこびりついて離れなかった。そんなムサシにある日、日本から流れて来たという柴田玲子という一人の女が近寄って来た。玲子の綺麗な瞳に、ムサシは動揺した。二人はマカオにデートに出かけた。しかし玲子はなぜか趙のことをしつこくムサシにたずねるのだった。玲子の質問にムサシは何の疑いもなく素直に答えた。趙の墓参りの日、呉宗憲の一味がまた襲いかかって来た。ムサシはそこで、遂に呉と対決することになった。長い戦いの末、二人の決着はつかなかった。ところが驚いたことに呉の話を聞くと、趙は香港一の暗黒街の大ボスで、麻薬から売春にまで手を出し、かつて呉の父親が趙の一味に惨殺されて、その仕返しでいつか趙を殺そうとしていたことが分ったのだった。ムサシは香港での今までの自分の行動を恥じ入り、遂に怒りを爆発させて趙一味の真っただ中に猛然と殴り込んで行くのであった。