首都消失のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
パニックものってさ、カタルシスが必要じゃん?
なのに、
よくわからない事象
よくわからない原因
よくわからない展開
よくわからない解決策
これでストーリー成り立つとよく思ったな...
80年代に量産された恥ずかし陳腐邦画の代表作
結構見てた
0249 あまりの起伏のなさに加えてオチがない結末に彼女ご立腹
1987年公開
小松左京原作の首都が動かなくなったらどうなるか?
のつかみはオッケーなのよ。
でいろいろ試してみて全然状況が変わらんのもいいのよ。
しかし最後は唐突に終了するのはどうよ?
どうも渡瀬恒彦主演の特撮ってのらんのよ。
ぼんちおさむはうざいのよ。
嵐の中いきなり歌いだすのはなんで?
舛田利雄監督
中野昭慶特技監督
小松左京原作
でなんでこんな流れになるの?
田中友幸のプロデュースにはやはり意味があったのか。
モーリス・ジャールの主題曲はめっちゃいい!
50点
初鑑賞 1987年1月22日 南街劇場
パンフ購入
配給 大映/徳間書店/東宝
あ"ーっ!! この映画に僕、出てるんですよ(笑)
雲をこじ開けろ!
バブル全盛期に入るのだろうか、なんともいい加減な脚本、また製作。原因究明よりも、その後の展開が面白いはずなんだろうけど、ソ連の艦隊も日本に向ってるとか、冷戦時代末期の危機感をあおるような描写もあったため、どことなくのめり込めない作品に仕上がってしまった。シングルマザーのアナウンサーが取材者魂を燃やして一人現場に立ち向かう姿と、その彼女といい関係にあったテレビ局員の山下真司が中心で、そこへ電機会社部長の渡瀬恒彦が割り込んでくる三角関係のドラマもメイン。まぁ、それが面白ければいいのに、面白くないんだなぁ・・・
雲に覆われた東京の描写が全く無いというのも斬新なんだろうけど、何人の人が亡くなっているのかもわからない。最後には北斗電機の技術力で雲をこじあける(?)形で結末を迎えるのだが、そのハッピーエンディングの爽快感さえ無いのだ。もちろん、この後の兵庫淡路大震災や東北の震災を経験した日本人にとってみればディザスター感が皆無に思えるんだろうけど・・・
ただ、雲の縁で作戦を練ってる横でお祭り騒ぎになっていたり、バンド演奏してたりする描写は面白い。この身勝手な人たちをもっとメインにすれば社会派ともとれる内容になっていたのにな~
ミステリードーム
危機になると政界のフィクサーが出てきたり国際情勢を書き添えるのは小松左京さんらしい。
ベルリンの壁崩壊前だから米ソ冷戦末期、今なら虎視眈々は中国軍だろう。
厚木の電気メーカーと言えばSONYだと誰もがわかる、当時は日本を代表する大企業だったから分からんでもないが国難に立ち向かうのだからもう少しオールジャパンのスケール感が欲しかった。謎のミステリードームも訳が分からんまま、スモークの中でブルーライトが光るだけで安手のホラー映画のよう。ドームの周りではクリスチャンのシスターやら日蓮宗の団扇太鼓を持った連中が祈りを捧げる、クライマックスは磁力砲での決死の突撃や台風襲来という神風の功もあり消滅、なんとも日本らしい。人間ドラマも出来の悪い昼メロ並み、ワザといエピソードや演出は観ている方が恥ずかしくなる。俳優、製作陣の懸命さは分かるのだがこの空回り感は何なのだろう、時代なのかセンスの問題なのだろうか・・。
新型コロナウイルス禍の中で観ると全く違って観えてきました
現在2020年2月16日です
新型コロナウイルスの猛威により、中国の一千万都市武漢は封鎖されてそろそろ約1ヶ月になろうとしています
日本でも水際で防ぐことはすでに無理であったと明らかになりつつあり東京ではどこから感染したのか分からない発症者が相次いでいます
もしかしたら武漢と同じ状況に1ヶ月2ヶ月後の東京がなっているのかも知れません
東京封鎖
そんな馬鹿なことはないでしょう
第一、東京を封鎖したところで既に日本中に蔓延しているのでしょうから意味は無いと思います
しかし、もし本当に東京を封鎖することになったとしたら?
これはもう首都消失と同じことなのです
日本SF界の巨人小松左京の小説が原作で、首都東京が無くなれば日本はどうなるのかのシミュレーションに原作は力点があるのですが、映画は特に後半センチメンタルに流れてしまい残念な展開となります
興行が不安になるので、このようなお涙頂戴の物語にしたのは理解できますが大変残念な出来映えになってしまったと思います
哨戒機のシーンまではなかなかドキドキする展開だったのに本当に残念です
と、そういう映画であったはずなのですが、この新型コロナウイルス禍の中で改めて観ると全く違って観えてきました
なんだか正体の分からない謎の雲、物体O
それは新型コロナウイルスのメタファーとして観ていくと空恐ろしい未来の不安を感じさせ、最後には一縷の希望と乗り越えていく勇気を持たせてくれる傑作のように見えるのです
原作が書かれたのは第二次関東大震災の危険が叫ばれ始めてた頃で、第二首都としての大阪の可能性を検討するというのが出発点だったと思います
それから30年以上経ちました
東日本大震災を経験し、昨年末には異常にリアルなNHKの首都直下型大地震のドラマが話題を呼んだばかりです
昨今の大阪都構想も二重行政の解消以外に、万一の時に備えた第二首都を用意すべきの視点も根底にあるのとのことです
首都東京が消失したらというシミュレーションそそれは、そんなことはある訳のないと誰もが分かりきった上での、原作であり映画だったはずなのです
読者も観客も思考実験だと心得て読み、観る映画に他なりません
ですから、それが前提なのにセンチメンタルになられても感情移入なぞできる訳もないし、それをさせようという演出意図は土台無理があるのです
だから今までそう大した評価を得られることのない映画のはずでした
なのに、現実はSFを超えて来ました
首都消失は有り得る物語となってしまったのです
もっと酷い事になるかも知れないのです
だから、その空回りしていたセンチメンタルがなぜか刺さって来てしまうのです
そのことが如何に恐ろしい事が現実に現在進行形であるのかの証明でもあり、慄然とさせられるのです
大滝秀治の演じる大田原博士の台詞はこれから日本に起きる恐ろしいことへ立ち向かっていく日本人全員へのエールです
おじさんがまだまだ若い頃、日本は戦争に負けて潰れかけておった
東京も大阪も名古屋も、日本中の町も工場もすっかり焼け野原となって、広島や長崎には原爆まで落とされて、本当に一時潰れておったかもしれん
でもね、その時戦争をやっとった軍人に替わって、日本を何とか潰さんように、戦争前よりもっといい国にするように頑張った人達がおった
その人達のおかげで日本はなんとかここまでこれた
こんどはその人達に替わってパパやおじさん達が頑張るから大丈夫だ
果たして、私達は頑張れるのでしょうかる?
家族に対して約束できるのでしょうか?
いま視たテレビではある県の担当者が明らかに濃厚接触の事例であるのに、そうとは言い切れないと強弁してしていました
私達は焼け野原から頑張る事になるのでしょうか?
雲のち晴れ
1970年代~80年代に多く作られた東宝特撮SF/パニックの一本。
1987年の作品で、時期的に後期作。
原作は、火付け役『日本沈没』の小松左京。
高さ約2キロ、半径約30キロ。
突如、謎の巨大な“雲”に覆われた首都圏。
調査隊が編成され、中に閉じ込められた2000万余の人々を救出しようと奔走する…。
“物体O”と名付けられた謎の巨大雲。
外側からの手出しは完全シャットアウト。
電磁波も狂う。
銃弾はスパークして跳ね返り、飛行機は爆発、墜落。
その中は…、落雷、エネルギー波の地獄絵図。
“雲”は広がり、飲み込まれたビルは破壊される。
まるで怪獣。
ドライアイス、スモーク、ガスなどを用いた中野昭慶による特撮演出はさすがのもの。
その中野特撮演出が冴え、異様ではあるが、幻想的。
SFパニックだが、“シミュレーション映画”でもある。
もし、首都圏の機能が麻痺したら…?
政治、経済、外交…。
いかに全ての中枢を首都圏に置いているか、そこを突かれた時の日本の弱点。
ドラマ自体は大人向け。
渡瀬恒彦、名取裕子らのキャスティングがアダルトなムードを醸し出す。
お互い“雲”の中に家族が居ながら、明らかに内心惹かれ合ってるのはご愛嬌。
“雲”に挑む人々の奮闘、報道や政府の観点から描くのはいいが、時々“?”なシーンも。
料亭でお食事。…ま、休息も必要。
若者たちの野外コンサート。…ま、“雲”の中の人々へ歌うという気持ちは分からんでもないが、何かダサい…。
音楽はモーリス・ジャール! 贅沢な起用だが、OPの陽気な音楽が作品に合ってない…。
リアルに描いているかと思いきや、メーサー戦車みたいなメカニックも登場し、リアルなのかSFなのか…。
時々チープな演出も目立ち、ラストは呆気ない。雲はいずれ晴れるけどさ…。
まあでも、この一連のジャンルの中では割と好きな方。
謎の怪現象と、それに立ち向かう人々。
その構図がまるで、『ウルトラQ』みたいで!
マジ勘弁
「─ 新宿!? 新宿御苑!」(渡瀬恒彦)
当初公開される予定だった映画が頓挫してしまい、上映スケジュールを埋める為に大映と関西テレビなどが製作した映画です。原作小説は同じ作者の傑作中篇、「物体O」からの着想を引き伸ばしたような長篇SFで、日本SF大賞を受賞しました。
謎の雲のシーンをミニチュア撮影する際に、発ガン性物質を吸い込まないよう、防護マスクを装着した特撮スタッフが、後に中皮腫を発症しなかったかどうか祈るばかりです。
公開前には特番も放送され、原作者の小松左京も まだ黒い髪の巨体で出演していた記憶があります。
音楽を依頼されたモーリス・ジャールが、4曲ほどオリジナル曲を提供しています。映画を離れて耳に残る名曲です。まだレコードの生産と混ざり合っていた時代で、余りCDのサントラが生産されていなかった事から、今日 中古市場で発掘を難しくしています。
「日本沈没」で総理を演じていた丹波哲郎が、有力政治家“中田”の役で出演しています。
登場しない総理の役名に「実相寺 総理」と台詞に入れたのは、舛田利雄 監督のジョークだったのでしょうか。
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