12人の優しい日本人のレビュー・感想・評価
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ジンジャエールを買った時間は?
こんなにアクの強いばかりは集まらないだろうと思う傍ら
人が人を裁くシビアな現場では二転三転することもあるのかな
そうなれば人それぞれ視点が違い思わぬ点も見えてくるのではないだろうか
もしも自分があの中の1人だったとしたら自分の考えをちゃんと主張出来るのか不安です
ぜひオリジナルの映画も見て頂きたい
本当にこんな風に有罪無罪が決まるのだとしたらとても恐ろしい
ジンジャーエール
コメディ
13人目の気分が味わえる
裁判員制度が始まる前に作られた映画なんてすごい…。
大したことない事件で、ぱっとしない同じ場面(会議室の一室)、で会話だけで進行する映画でおもしろいのがすごいと思いました!しかも、有名俳優はトヨエツのみ!!
亡くなった人は悪い人、被疑者はいい人そうな人。それを前提に事件の内容を聞いて、裁判員はみは同じ判決を出す。全員一致で決まりになり、裁判員同士で話し合うこともなく終了に不安を感じたひとりが話し合うために反対に意見を変えた事から話が展開していく…という内容です。
意見が出る度に新発見があり、無罪有罪がころころ変わるところがおもしろい。
矛盾する供述をみつけ推理して、あくまで仮定にしか過ぎない結論をみんなで考え真相を導いていくのがおもしろかったです。
悪い人だから死んで当然?その人に迷惑をかけられたんだから、例え殺人だとしても証拠がなければ無罪でいい?
裁判員の個人的理由も大きく判決に影響を与えていて、12人いれば社会的地位のある人やない人、他人を大切に考えれる人やどうでもいい人、各々の長所短所が複雑に絡み合って、真相にたどり着く人間模様が非常におもしろかったです。
13人目感覚で楽しめるので、私ならどうするかずっと考えていたので、あっという間でした!
深刻な内容ではないし、むしろコメディタッチなので気楽に観れるのでおすすめです。
ダヨ〜ンおじさん
本作は月です 太陽たる12人の怒れる男の燦然たる輝きによって光る作品だからです
1957年のシドニー・ルメット監督の「12人の怒れる男」
映画史の輝ける金字塔
それを観てからでないと本作の面白さや可笑しみを本当の意味で楽しめないと思います
もしまだでしたら万難を排して、まずそちらをご覧下さい
騙されと思って絶対にそちらから観て下さい
映画遺産そのものですから、それ自体映画好きならマストな作品です
本作は月です
太陽たる12人の怒れる男の燦然たる輝きによって光る作品だからです
シドニー・ルメット監督の「12人の怒れる男」を先に観ていることで
本作はそれどう見事に料理してあるのか
どれほどリスペクトされているのか
表面的な面白さだけではなく、本当の面白さがどこにあるのか
そこを楽しめると思います
本作は1991年の公開
この当時はまだ日本には裁判員裁判の制度はありませんでした
2009年になって、わが国にも陪審員というべき、裁判員制度が始まりました
もしかしたら既に裁判員をされた方もいるかも知れません
自分はまだ裁判員への召集を受けたことはありません
いつか呼び出しが来るかも知れません
その時は、自分も12の怒れる男の誰か、本作の登場人物の誰かになっているかも知れません
本作を見直して、しっかりと「話し合い」をしたいと思います
12人のキャラ立ては見事でした。
架空の日本。12人の陪審員が、障害致死事件の判決を議論する様子をコメディタッチで描く物語。
三谷幸喜原作、脚本の映画で、舞台作品を映画化した作品です。
登場する12人のキャラクターが各々個性的(逆説的に没個性的)で、その特性に合わせた言動がストーリーを転がしていきます。
他者依存、思考停止、仕事人間、デフォルト設定された登場人物が日本人を微妙に皮肉っていて、思わず笑ってしまいます。
「ジンジャーエール」等の無茶無理もありますが、舞台のような大袈裟な演技で中和され、それ程気になりません。
名作として最高評価をする程ではありませんが、一度は鑑賞して損はない佳作だと思います。
ロシア版よりおもしろい!
12人の怒れる男の邦画版。ロシア版は鑑賞済みで、アメリカ版はまだ鑑賞していない状態での鑑賞でした。やっぱり、日本語で展開するから僕にとっては分かりやすく、「今のどういうこと?」的なことがなくて見やすかったです。アメリカ版、ロシア版と違って、無罪からスタートするの日本人らしいなと。
無罪派の人たちの根拠の大多数が感情論というのは裁判、陪審員審議としては甚だ疑問に思いましたが、まあ、物語としては許容範囲かなぁと思いきりました。
議論が途切れなく進んでいくのが小気味良く、全員無罪から有罪の人数が徐々に増えていき、半々まで来たところで議論が行き詰まり、日本人らしい折衷案で妥協することで決着するかと思いきや、1人が無罪を譲らず、決着しない。ここから感情論でしかなかった無罪派の人たちの意見に論理的な根拠が出てきて、そして最後は、、 という形で思っていた以上に展開が二転三転する議論はなかなか惹き付けられて、入り込んで見ていました。個人的には、ロシア版「怒れる」より断然おもしろかったです。
ポケベルやデジタルシステム手帳など懐かしいアイテム(使ったことないですが(笑))が出てきたのが時代を感じさせますね。あと、女性を見下したような描写や、喫煙描写など気にならなくはないけど、まあそういう時代でしたからね。。
陪審制があったなら
本家と比較が楽しい!
元ネタを踏襲しつつ新たな要素を盛り込んだ内容
元ネタとなった「十二人の怒れる男」を先日観て感動し、パロディ作品として作成された今作も期待して観ました。
非常に面白い作品ですが、元ネタである「怒れる男」と比べると前半のテンポが悪く、しかも無罪を主張する陪審員4番のおじさんと10番のおばさんがかなり無能に描かれていてストレスが溜まります。無罪を主張する理由も「なんとなく」とか「被害者は殺されて当然だから」とか、全く筋が通っていません。
元ネタとなった「怒れる男」ではスラム出身の少年に対する偏見で有罪とする陪審員もいましたが、そういう人達でも目撃証言や少年の証言の曖昧さなどを挙げて筋の通った議論がされていました。「優しい日本人」の前半部分にはそういった筋の通った議論は一切ありません。上映が30年近く前だからか、現代ではあり得ない女性蔑視や美醜差別のような描写も多くあり、「怒れる男」の差別描写を真似したのかもしれませんが、私には不快に思えました。
しかし後半の展開は見事で、有罪に傾いていた場の空気が一変し、話は無罪へと進んでいきます。「怒れる男」は証拠品や証言が後出しで出てくることも多かったのですが、「優しい日本人」は物語終盤までに出て来た証拠品や証言でラストの無罪までの筋道がたつので、そこが元ネタを超えている部分かと思いました。
序盤は正義に思えた有罪派の陪審員2番が、実は一番個人的感情で動いていたというのが衝撃的でした。
先にWOWOWでやってきた舞台版を観た。あちらは恩水さんが頑張っていた。
『十二人の怒れる男』では有罪を無罪にするまでの物語だったが、こちらは最初から無罪である。まぁ、初っ端にいきなり無罪だなんて、いい加減な評決に日本で裁判員制度があったら怖いなぁ~とも感じたが、やはり「多数決は民主主義の基本」だなんて理念自体も怖いものだ。
被告は21歳の女性だが、離婚歴もあり、昼はスーパー夜はホステスと女手ひとつで子供を育てている。同情すべき相手というだけで、無罪にすること。しかし、人殺しをするようには見えないというだけで無罪の意見が大多数を占めるなんてのも、日本人の無関心度が窺えるし、他人の意見に同調してしまうという主体性のなさ。いろんな性格が見えて興味深い。
物証は手に入らないが、目撃者のおばちゃんとか、トラック運転手のうそ臭い証言。それに直前に出前を頼んだピザなど、材料は少ないものの見方も色々あって、色んな可能性を追求する姿もいい。
二転三転する意見はしょうがないかもしれないけど、本質的には人を思いやる気持ちがあるってのもタイトル通りで素敵なことです・・・
ぐだぐだ会話劇
三谷監督が脚本ということで、コメディーっぽいのを期待したのだが、あまり笑えなかった。
むしろ時代の問題で人によっては不快に感じる表現もある。
女がどうだの男だどうだの、今観ると古い映画だなという印象。
最初は議論を続けようとする人を応援したくなったが、最後にはそれが逆転する。それがおもしろくも苦しくも感じた。
終盤に事件の真相が明らかされていくのはワクワクしたが、深く検証していく部分に進むまでが無駄な会話が多すぎてダレる。ある意味リアルかもしれないが。
このぐだぐだ会話劇を楽しめるかどうかで映画の評価は大きく変わると思う。私はあまり楽しめなかった。
役者面では豊川悦司がいい役していた。相島一之、村松克己も良かったです。
登場人物みんなキャラが濃くていい意味で変人なのがおもしろい。
ほぼ1室で話が展開していくのも良かった。
元ネタの十二人の怒れる男も観てみたい。
名作オマージュ
もし日本に陪審員制度があったとしたら、、
一つの傷害事件を題材に展開される12人の陪審員たちの議論を面白おかしく、しかし緻密な検証とともに描いた、名作「十二人の怒れる男」の日本版オマージュ作品。
主に舞台作家や放送作家として活躍していた三谷幸喜が初めて映画に関わった作品かと思う。
今作以降の三谷作品の代名詞ともいえるであろう密室劇や会話劇を得意とする作風や演出の片鱗を覗かせるうまい作りの作品だった。
12人もいる出演者が誰1人余すことなく癖の強さや勘の鋭さを言動や身振りを通して表現し、徐々に深掘りされていく一つの事件をたっぷり2時間近く考え抜くといった内容になっている。
ただ話を2時間膨らませるきっかけとなった相島一之の話し合いましょうが流石にクドかった笑。
どうしてそこまで被疑者の女性を憎むのか、そのバックボーンとなる彼の苦い経験も後半に明かされるため理解はできるが、ボキャブラリーと説得力がなさすぎる。
もう少し冷静で論理的なキャラクターで話を引っ張っていってほしかった。こういったストーリーを引っ張るキャラクターとしては彼はあまりに感情的すぎた。
ただそれを帳消しにするレベルで後半のトヨエツが美味しい笑。
突然の弁護士設定とやたらと説得力のある話回しで後半の怒涛の展開を引っ張っていた。だからトヨエツが話し出すまでは我慢してみてもらいたい笑。それまでも面白いが笑。
また名作「十二人の怒れる男」のオマージュということもあり、走るスピードの速さ問題や死ねという発言に果たして殺意はあるのか問題などの知ってれば盛り上がれる演出が盛りだくさん笑。
観るならば是非オマージュ元の作品も観てもらいたい。
非常におもしろい
舞台脚本家・三谷 幸喜の代表作を映画化したもの。12人の陪審員が、有罪か無罪かを延々と話し合う映画。ただそれだけを、2時間も画面から垂れ流す。撮影シーンも部屋の中だけ。
内容は、非常におもしろい。ただし、内容は、ほとんどない。議論という名の小競り合いが続くだけ。なのに、おもしろい。
あなたは、こんなアイデアを考えたことは ないだろうか。「暴走族と大工と上品な貴婦人と弁護士が議論したら、さぞおもしろいだろうなあ」と。この映画は、それを具現化したものだ。だから、くだらないのに、おもしろい。
映画の主人公は爆発でもアクションでもない。物語ですらない。人間不在の物語が、いかにドラマチックでも、いかに斬新で意外性に満ちていても、おもしろいはずがない。すなわち、映画の主人公は人間である。この映画は、それを理解させてくれる作品だ。
もちろん、一流の俳優や脚本家が集まったからこそ、奇抜なアイデアが商品として成立したことも、忘れては ならない。
優しくはない
日本人らしき討議。
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