十三人の刺客(1963)のレビュー・感想・評価
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リアリズムな東映時代劇‼️
集団抗争時代劇の最高作と言われてる本作ですが、最高は「七人の侍」です‼️暴君である将軍の弟を老中職に就かせないため、幕府側から暗殺の密命を受けたお目付・島田新佐衛門と十二人の刺客たちの死闘・・・‼️クライマックスの30分にわたる決戦に向かって、前半のドキュメントタッチな計画立案、異様な緊迫感みなぎる刺客団の結成、橋を落とす仕掛けや迷路を築いたり、一つの村全体を要塞化しての攻防戦は迫力十分‼️"武士の一念" にかけて島田と勝負する敵役の内田良平、「侍としての良き死に場所」と徹底した合理主義で刺客団を率い、最後は武士の意地で内田の剣に倒れる島田役の片岡千恵蔵がカッコ良すぎ‼️クールな西村晃や、性悪なバカ殿に扮した菅貫太郎もハマり役ですね‼️そんな彼らがはいずりまわり、ぜいぜい呼吸(いき)があがる戦いはリアリズムがあって迫力十分なんですけど、唯一、刺客に向けて放たれる弓矢がスピード的にもショボかった‼️
世の万人のため
武士の世界•時代は辛い、
血筋を重んじるのは大切だが、
残虐極まりないバカ殿とあっては辛すぎる。
しかし、仕える身命掛けて守らねば。
明石藩鬼頭半兵衛の思い。
ドスケべえバカ殿に嫁を辱められ、息子は斬られ、
その父の思いは?
生きる希望なぞ、ある筈も無い。
しかし、将軍家の血筋、
滅多やたらに手は出せぬ。
尾張藩士牧野靭負の思い。
残忍バカ殿が次期老中になる⁉️
何とバカげたこと。
現老中土井大炊頭は策を考えた。
お目付け役島田新左衛門に命を下す。
土井邸門前にて切腹した明石藩江戸家老間宮図書の思い。
集まった武士での斉韶暗殺計画。
一度は明石藩の切れ者鬼頭半兵衛の知恵に負けたが。
尾張藩士牧野靭負が協力して
松平斉韶一行の進路に
立ち塞がり進路を変えさせた。
地図を見、通る街道筋、宿場町、渡る川など
調べて考えに考え、
美濃国落合宿を買取り、
事前に仕掛けを作り多勢に備えることとした。
やって来た明石藩斉韶一行。屋根上からの弓矢による
奇襲攻撃に慌てふためき逃げ惑い迷路となった地上を
右往左往。
丸太を落とす仕掛けや壁を壊し出た直ぐの切り掛かり
など。しかし、一人につき四、五人の計算。
なかなか減らずヤられてしまう場面も。
驚いたことに、島田新左衛門と倉永佐平太は座敷で
待機していた。← 味方が必死に戦っているのに⁉️
一人になった松平斉韶のもとに島田新左衛門が現れ
斬りつける。
また島田新左衛門は、鬼頭半兵衛に対決を挑むフリを
しながら鬼頭に自分を斬らせた。
お互いの武士の一分を守る為に。
松平斉韶を討った時点で合図があり攻撃を止め無抵抗に
なった平山は浅川に斬られたが、対抗すれば良かったと
思う。
モノクロ、殺陣のシーンも血🩸が噴き出すことはなく
観やすかった。
ほぼ鬼籍に入られている昔の豪華出演者。
やはり片岡知恵蔵と嵐寛寿郎の存在感は大きい。
斉韶様の人ぶすまになって守れ!←鬼頭の言葉。
そんな価値のない人間だけど、武士は辛い。
死のうと思えば生き、生きようと思えば死す。
"東映集団抗争時代劇路線" の一編。
Amazon Prime Video(東映オンデマンド)で鑑賞。
リメイク版(2010年)は鑑賞済みです。
勧善懲悪ばかりの時代劇に新風を吹き込んだ集団時代劇路線の名作。感情を極力排して描かれた組織同士の抗争がダイナミックで、敢えてのモノクロがリアリティーを醸し出す。
竹馬の友が敵同士となって展開する頭脳戦に権力闘争の悲しさが凝縮されており、武士道を懸けた勝負に手に汗握りつつ、人の運命について思いを馳せずにいられませんでした。
ご政道を正すためとは言え、幕府にとって新左衛門たちは捨て駒に過ぎない。半兵衛も残虐非道の殿様に呆れながら、立場上決死の覚悟で守り抜こうとする。なんと云う残酷な運命…
クライマックス、13人対53人の死闘が素晴らしい。リメイク版に劣らぬ壮絶な時間でした。手持ちカメラで人物の動きを追うなどしてアクションの迫力を際立たせる工夫がされていたし、手練れであっても形振り構わず敵に向かうと云う演出は従来のチャンバラとは一線を画しており、戦の絶えた平和の世に斬り合うことのリアルを突き付けて来るようでした。
カッコの悪いサムライの実態
『侍とは世の物笑いを避けるため死を選ぶ。恐れおののくのか!たかが750石の旗本に、明石10万石だ』
色々な御託並べているが、要は『バカ殿』を13人でせいばいするだけの話。30分位の内容だと思う。
さて、殺陣はどうだろう?カッコ悪いじゃないか!考えてみれば、俳優は御老体ばかり。
東映映画の悪あがきだと思う。工藤栄一監督の作品には見えない。
さて、
サムライなんて、カッコ悪い者たちだ。それを実感できる。飛び道具を使ったり、罠を使って戦うのは、いくら『バカ殿』相手とは言えども、潔いサムライには見えない。
スポーツ選手をサムライにたとえる様だが、『お百姓さんジャパン』の方が地道で努力家のようで良いと感じるが。
この戦(イクサ)で、先ずやるべきことは『バカ殿』の首を取る事である。後は無益なイクサ。賢明なサムライならば、すぐに分かると思うが、史実でないフィクションなのだから、そう言った演出にすべきだったと思う。
映画の雰囲気は
『七人の侍』と『忠臣蔵』。しかし、殺陣は『木枯し紋次郎』や『天保水滸伝』の『出入り』の様だ。つまり、へっぴり腰の殺陣。もっとも、それがリアルなのだが、しょせんフィクション。真面目にリアルな殺陣をやる必要は無いと思う。
東映はこの頃から、いわゆる『反社会集団の映画』の制作が始まる。殺陣の出来ない役者しかいなくなったのが原因だと推測する。チャンバラ映画の良さはかっこいい殺陣にあると思う。それは西部劇には無い。
とてもよかった
特にクライマックスのアクションが素晴らしかった。ただ、橋を破壊するなら人が通行している時の方がよかったし、敵を追い込んだ場所にも仕掛けて欲しかった。敵の数が多すぎるように見えた。味方が景気よく命の炎を燃やし尽くしていくのが壮絶。ラストのタイマン勝負も素晴らしい。
リメイク版もよかったけど、こっちも素晴らしい。
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