「世の万人のため」十三人の刺客(1963) りかさんの映画レビュー(感想・評価)
世の万人のため
武士の世界•時代は辛い、
血筋を重んじるのは大切だが、
残虐極まりないバカ殿とあっては辛すぎる。
しかし、仕える身命掛けて守らねば。
明石藩鬼頭半兵衛の思い。
ドスケべえバカ殿に嫁を辱められ、息子は斬られ、
その父の思いは?
生きる希望なぞ、ある筈も無い。
しかし、将軍家の血筋、
滅多やたらに手は出せぬ。
尾張藩士牧野靭負の思い。
残忍バカ殿が次期老中になる⁉️
何とバカげたこと。
現老中土井大炊頭は策を考えた。
お目付け役島田新左衛門に命を下す。
土井邸門前にて切腹した明石藩江戸家老間宮図書の思い。
集まった武士での斉韶暗殺計画。
一度は明石藩の切れ者鬼頭半兵衛の知恵に負けたが。
尾張藩士牧野靭負が協力して
松平斉韶一行の進路に
立ち塞がり進路を変えさせた。
地図を見、通る街道筋、宿場町、渡る川など
調べて考えに考え、
美濃国落合宿を買取り、
事前に仕掛けを作り多勢に備えることとした。
やって来た明石藩斉韶一行。屋根上からの弓矢による
奇襲攻撃に慌てふためき逃げ惑い迷路となった地上を
右往左往。
丸太を落とす仕掛けや壁を壊し出た直ぐの切り掛かり
など。しかし、一人につき四、五人の計算。
なかなか減らずヤられてしまう場面も。
驚いたことに、島田新左衛門と倉永佐平太は座敷で
待機していた。← 味方が必死に戦っているのに⁉️
一人になった松平斉韶のもとに島田新左衛門が現れ
斬りつける。
また島田新左衛門は、鬼頭半兵衛に対決を挑むフリを
しながら鬼頭に自分を斬らせた。
お互いの武士の一分を守る為に。
松平斉韶を討った時点で合図があり攻撃を止め無抵抗に
なった平山は浅川に斬られたが、対抗すれば良かったと
思う。
モノクロ、殺陣のシーンも血🩸が噴き出すことはなく
観やすかった。
ほぼ鬼籍に入られている昔の豪華出演者。
やはり片岡知恵蔵と嵐寛寿郎の存在感は大きい。
斉韶様の人ぶすまになって守れ!←鬼頭の言葉。
そんな価値のない人間だけど、武士は辛い。