「コメディーNo. 1」Shall We ダンス? 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
コメディーNo. 1
今から約四半世紀前の作品
公開当時地元の映画館でも観たしDVDや金ローなどで何度も観た日本コメディー映画の名作
90年代の邦画ベスト5
これは傑作です
周防監督の1番の代表作
それから約10年後ハリウッドでリメイクされたときは嬉しかった
時代劇やヤクザ映画や怪獣映画やアニメではなく現代劇のコメディー映画を高く評価してくれてアメリカ人を見直した
アメリカ人でも理解できるのにこの映画の面白さを全く理解できない日本人はかわいそう
仕事以外で生きがいを持つ事は男には重要
社交ダンスなんていい趣味じゃないか
恥ずかしがることじゃない
隠す必要ないのにそういう時代だったのかな
動機が不純だっていいじゃないか
まず飛び込んで夢中になるのが一番
役者なんだし本当はそこそこ踊れるはずなのに下手に不器用に演じきる高等な技術を披露してくれた役所広司がうまい
芝居はど素人のはずなのにそこそこ見れる草刈民代は周防監督の演技指導の賜物か
役所演じる杉山がたびたび電車の車内で身を委ねてダンス教室を眺めるシーンが良い
トイレで体調悪くなるふりをするシーンも面白い
竹中直人と渡辺えり子が良い味だしている
『シコふんじゃった』で主要キャストだったモックンや清水美沙もチョイ役で登場
この映画はコメディーだけどセンスがあって比較的上品で決して大笑いするものではない
エロもバイオレンスもないし死人が出ない
安易にそういったものに頼らない模範的な作品
それでいて退屈するわけないし居眠りするとしたら単に重度の睡眠不足なだけ
このての映画は最初はヘタクソだけどだんだん上手くなっていく過程が大事
そして最後は大舞台で成功し観てる方まで達成感を味わえるところが醍醐味
他人事ながら幸せな気分になる
一流プロのダンサーの踊りを観た方がいいと思う人がいたら全く理解できていない残念
リチャード・ギア&ジェニファー・ロペス版と比較してみるのも面白い
Shall We Dance?