おしゃべり社長

劇場公開日:

解説

中野実のユーモア小説から「坊ちゃんの逆襲」の川内康範「裏町のお嬢さん」の永来重明、「へそくり社員とワンマン社長 へそくり社員敢闘す」の新井一が共同脚色、「てんてん娘・二部作」の青柳信雄が監督、同じく遠藤精一が撮影にあたる明朗喜劇。主な出演者は「世にも面白い男の一生 桂春団治」の森繁久彌「山と川のある町」の津島恵子、「流れる」の岡田茉莉子、「おしどりの間」の淡路恵子、「美男をめぐる十人の女」の高島忠夫、その他千秋実、本郷秀雄、山茶花究、森川信など。

1957年製作/78分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1957年1月3日

ストーリー

平和玩具KK社長大前田は、輸出振興の波にのり海外販路拡張のため洋行を決意。三ヵ月間の代理社長には黒田常務、庄司専務らの意表をつき、かつて会社の危機を身をもって救った、当時の業務課長早乙女修が推されたが、現在、彼の行方は皆目見当がつかず、社長命令で全員捜索に大童わである。その一人に、かつて彼を慕っていた社長秘書、立花都子がいた。早乙女は自由なルンペン生活を楽しんでいたが社長直々の要請で全権掌握を条件に代理社長就任を承諾。だが就任早々、経営合理化、不良製品追放、勤怠状況調査と改革の嵐に社員はキリキリ舞い、加えて旋風の如きおしゃべり訓辞にフラフラとなる。しかし社内の空気は一転して明朗となり、庄司の娘真弓と技術課長袴田は、大前田に代った早乙女の仲人で挙式も近日に迫る。玩具の塗料で子供が中毒を起すや製品を買戻し在庫品とも焼払い、或は全社員からアイディアを募集し“笑う玩具”を作るなど早乙女は大活躍。ドイツから大量注文の上、新製品の見本も要求して来る。こんなやり方では採算が立たぬと社長を監禁しようとした黒田常務らは逆に全員一室に幽閉されてしまう。社長の陣頭指揮で輸出用キューピーの製造も期日に間に合い、早乙女は事業の面白さに没入してくるが、都子との淡い想いにひたる傍ら、ルンペン時代を懐しむ心が湧いてくる。やがて旅を了えた大前田社長が帰国。彼も“笑う玩具”の製造には反対らしいが、契約はまだ二日間残っている。だが袴田と真弓の結婚式、仲人の早乙女が一席ブッている処へドイツから“笑う玩具”大量注文の電報。喜ぶ一同を残し、早乙女は再び自由の天地へ去る。その隣りには微笑する都子の姿があった。

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