社葬

劇場公開日:

解説

大手新聞社トップの権力闘争を描く。脚本は「将軍家光の乱心 激突」の松田寛夫が執筆。監督は「この愛の物語」の舛田利雄、撮影は「将軍家光の乱心 激突」の北坂清がそれぞれ担当。

1989年製作/日本
配給:東映
劇場公開日:1989年6月10日

ストーリー

日本有数の大新聞「太陽新聞」のトップでは、会長派と社長派の間で権力争いが起こっていた。関東の地方紙だったのを全国紙にまで発展させたのは現社長・岡部憲介の父の大介(故人)と現会長・太田垣一男だった。その会長派は太田垣の娘婿で専務取締役の添島ほか松崎、栗山、寺内、原口の各取締役。一方、社長派は岡部憲介ほか息子の恭介、谷、徳永、深町、三宅の各取締役。取締役販売局長として腕をふるう鷲尾平吉は恭介の部下だったが、太田垣にも恩があり、派閥を嫌って中立的立場をとっていた。ある日、定例役員会で谷から緊急議題として太田垣の代表権と名誉会長職の解任が提出され、鷲尾が棄権したために一票差で可決されてしまった。太田垣はショックで倒れ、病院にかつぎ込まれた。社長派は皆勝ち誇った様子だったが、その晩岡部憲介が料亭で芸者相手に腹上死してしまう。鷲尾も手伝わされて遺体は岡部邸へ運び込まれた。通夜の臨時役員会では葬儀委員長と社長人事をめぐって紛糾、翌日、太田垣が代表取締役名誉会長に復帰し、社葬葬儀委員長に就任。しかし、病気療養中のため実行委員長は鷲尾が務めることになった。前夜、太陽新聞では三友銀行の不正融資というビッグスクープが朝刊のトップを飾ろうとしていたが、徳永がもみ消していた。社長選出は無記名投票の結果、岡部恭介4票、添島隆治4票、白票3票で物別れとなった。鷲尾は以前に穂積で飲んでから女将の吉乃と男と女のつき合いをしていた。しかし、不倫旅行から帰ると、突然北陸の販売店が添島の差し金で納金拒否の態度をとった。徳永の命令で鷲尾が何とか事態を収拾したが、添島は株の失敗で大穴を空けて自殺未遂。憲介の死で社長派は劣勢、太田垣は病室に徳永を呼んで密約を交わした。報復人事はしないが、鷲尾の首を切れというものだった。鷲尾は徳永からの辞表提出要求を拒否し、穂積で恭介と会った。彼はすでに辞表を出していたが、三友銀行のスキャンダルや社葬の場で太田垣が徳永の社長就任を指名裁定することを鷲尾に話した。「なぜ自分だけがツメ腹を切らされなければならないのか」と怒った鷲尾は子飼いの部下の裏切りで相談役に落ちている前頭取野々村典正の協力を得、すべての情報をブラック・ジャーナリズムに流すと太田垣につめ寄った。社葬の当日、葬儀委員長の太田垣から指名された新社長は、岡部恭介だった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第13回 日本アカデミー賞(1990年)

ノミネート

作品賞  
監督賞 舛田利雄
脚本賞 松田寛夫
主演男優賞 緒形拳
主演女優賞 十朱幸代
助演男優賞 江守徹
助演女優賞 吉田日出子
音楽賞 宇崎竜童
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映画レビュー

3.0権力闘争とはかくも醜いものなり、

2014年5月18日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

笑える

興奮

知的

どいつもこいつも自分の事ばかり、
だから生き残る為にどんな事でも
行うし、親友さへ道具とする。
まさに、最低の世界。
幸か不幸か経営者ではないので
その座り心地はわからんが
いいんだろうね。
問題は会社を自分の物と
勘違いした人がいること。
特に上場していない会社は
その傾向が強い。

作品としては古さもあるが
なかなかの出来。
中でも江守徹のあくの強さが
際立ってました。

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としぱぱ