劇場公開日 1972年5月25日

「大学在籍中に教員になれるという過去の話」忍ぶ川 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大学在籍中に教員になれるという過去の話

2025年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ドキドキ

 純愛もの。熊井啓監督だから社会派作品だとばかり思い込んでいたけど、批判的なものは一切排除し、志乃が嫌いだと言う「州崎パラダイス」などの風俗街くらいだったかな。深川、浅草でのデートスポットなんかは聖地巡礼に訪れてみたくなる。

 そんな一途な恋に波乱めいたものがあるのかと思えば、全くなし。唯一、忍ぶ川の常連客が勝手に婚約者だとして話を進めようとしていたことくらい。そんな緊張感は感じられないものの、6人兄妹の末っ子である哲郎一家の悲しい出来事や、志乃の父親が危篤だったことに駆けつけたときに彼らの貧しさを生々しく感じさせてくれた。

 不幸に耐え忍ぶ健気な志乃。忍ぶ川、志乃と、まさに「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」である。まぁ、それほど辛い描写は無かったですけど、言葉の端々に憂いを感じさせます。やっぱり栗原小巻は素敵だゎ。そして初夜。雪国では全裸で寝るんだよ・・・て本当ですか?栗原小巻が全裸にもなっていたんですね!ラッキー♪

kossy