「おこぜ」潮騒 しおさい(1975) Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
おこぜ
2人の距離がとんとんと縮まって、恋愛映画のはずが2人の高まりや切なさがあまり伝わらない。演出が軽快で、BGMは少し現在ではキツい所。存在感を示したのは貧乏後家、初井言栄。信治のイニシエーションの話は社会弱者からの跳躍といったカタルシスになってしまう。引き締まった体に褌姿がよく映える。
逆に山口百恵は受け身に待つ人になってしまっている。焚き木のシーンで、初江が覚悟して性に積極的に切り返すのが見せ場の話。現代にキャラを再解釈すれば面白いかもしてぬ。
その焚き木であるが、想定外に性に遭遇するというシチュエーションが萌える所だった筈だが、男の視点で寝落ちから目を覚ます所をそのままつなげた方が良かったのではないかとも思う。
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