潮騒 しおさい(1975)のレビュー・感想・評価
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おこぜ
2人の距離がとんとんと縮まって、恋愛映画のはずが2人の高まりや切なさがあまり伝わらない。演出が軽快で、BGMは少し現在ではキツい所。存在感を示したのは貧乏後家、初井言栄。信治のイニシエーションの話は社会弱者からの跳躍といったカタルシスになってしまう。引き締まった体に褌姿がよく映える。
逆に山口百恵は受け身に待つ人になってしまっている。焚き木のシーンで、初江が覚悟して性に積極的に切り返すのが見せ場の話。現代にキャラを再解釈すれば面白いかもしてぬ。
その焚き木であるが、想定外に性に遭遇するというシチュエーションが萌える所だった筈だが、男の視点で寝落ちから目を覚ます所をそのままつなげた方が良かったのではないかとも思う。
観的哨での裸の焚き火のシーンのエロチックさは、1964年の吉永小百合と浜田光夫のコンビに圧倒的に勝ります
山口百恵16歳
三浦友和23歳
この二人のシリーズ第2作目
潮騒は4回目の映画化
吉永小百合と浜田光夫のコンビによる、1964年の作品は第2回の映画化でした
それと比べてどうか?
ハッキリ言って本作の方が上です
本作のハイライトである観的哨での裸の焚き火のシーンのエロチックさで、もう勝負がついています
山口百恵の不安げな表情と細く固い裸体が、このシーンの本質を見事に表現しています
吉永小百合ではこの作品の根底にあるエロシシズムは表現出来ていなかったのです
三浦友和の裸体もエロチックです
あっち方面の方々にも大変人気があったというのも納得の裸体です
大昔、女友達に無理やり連れて行かされたその種のショーパブに出演していた褌姿の美少年達を思い出しました
この肉体をみたなら、浜田光夫のなまっちょろい筋肉ではエロチックさ、そしてその先のギリシャ神話の世界にまで到達できるがわけないと理解できると思います
ですから、山口百恵と三浦友和のコンビによる本作が、吉永小百合と浜田光夫コンビよりも優れていると言い切れると思います
本作の方が優れているのは、もう一つあります
それは久保新治の母とみ役の初井言栄です
目を見張る名演技で本作を引き締めてくれました
この人、声優さんでもあって、「天空の城ラピュタ」で海賊ドーラのCVされています
他にもお春婆役の丹下キヨ子、漁船の頭役の花沢徳衛も素晴らしい仕事ぶりです
あまちゃんの由来は、吉永小百合の作品よりも、本作の方からの由来の方が強いと思います
ラストシーンのナレーション
少女の目には誇りが浮かんだ
遠い海での嵐の夜、自分の写真が男を守ったと考えたのである
しかしその時、若者は眉をそびやかした
あの冒険を切り抜けたのは、自分の力であることを知っていた
これは三島由紀夫の原作小説の最後の一文そのままです
そして沖に向けて走り去っていく、小さな漁船に乗る二人の姿を捉えたカメラが引いて行きエンドマークとなります
その姿はもう夫婦です
新治が傲慢だと言うことではなくて、自分も一人前の男になれた、妻をめとり養っていける島の男になれたとの自負を表現してあるのだとおもいます
少なくとも西河克己監督はその解釈でラストシーンを撮ったと思います
快い余韻が残りました
山口百恵と三浦友和の二人には、もうすでに5年後に結婚に至るケミストリーが微かに立ち上っています
百恵友和映画では一番好き
三島由紀夫の青春ロマンスで、若手の登竜門となっていた。
焚火をはさんだシーンはよく出来ていて、エロティックさがとても健康的。
山口百恵と三浦友和のコンビ映画では一番好きかも。
今はこんな映画が作られなくなった。
良きノスタルジック
75年製作かぁ…古臭いんだろな。と思いきや、内容にノスタルジックさが増して、今観ても楽しめました!驚き!
一番、驚いたのが三浦友和がかっこいい…。
百恵ちゃんは世代じゃなくても、テレビでバンバン流れてるのでよく知っていましたが、意外にも若かりし頃の三浦友和は観るのは初で、相手役に選ばれるのも納得。
御三家?よりはるかにかっこいいのでは?40代ではすでにイケメン俳優枠に入ってなかったのが不思議。容姿が変わったからかなぁ。
ストーリーは田舎の格差恋愛がテーマで、昔ならではの慣習で両思いでもスムーズにいかないところが、かわいくももどかしい感じでした。
あまり深刻過ぎないので、観やすいです。
何で?こんな展開になるの??の忘れられない仰天シーンもありました。(みんな忘れられないみたい)
あと、安夫のあの行為は鳥肌もの。あれを簡単に許す風潮がおぞましいです。悪しき日本の感覚!
純愛と言うよりは、美男美女がひとめぼれし合って会話もないままに思いを深めていくので、安っぽい印象は否めません。ですが、狭い田舎での小さな格差でも結婚を許されなかったリアルがありました。
実際に人から田舎で起きた大恋愛を聞いて、素敵だなと感じたような気分でした。
でも、あのラストはなんだろう…?
急なナレーションに驚きました。不穏な種を撒いて終わった感じでもやもやしました。
伊豆の踊り子を見て若かりし日の三浦友和と山口百恵にときめきこちらも...
伊豆の踊り子を見て若かりし日の三浦友和と山口百恵にときめきこちらも鑑賞したんだけど、こちらはあまり良くなかった〜。2人の人気ありきっていう雰囲気が濃くて。。ちょっと凝った作りのアイドルのプロモーションムービーのレベル。時代が古いせいだからか付いていけない感覚がいっぱい。作中のBGMしかり、筋書きと関係ないサービスショット(海女たちの裸)しかり、うわー昭和のおっさんたちがお金儲けで作った映画やなあ!って引く要素満載だった。
全裸
2020年4月5日
#潮騒 (1975) 鑑賞
#山口百恵 文芸作品第2弾
Wikipedia見たら、同時上映が #和田アキ子 主演の #お姐ちゃんお手やわらかに という作品。どっちが人気があったのかな?
身分の違いを乗り越えて結ばれるというパターンですが、今回は波乱万丈が少なかった。有名なのは焚き火の前の全裸
「潮騒」も「伊豆の踊り子」も日本映画界のスター育成システムが失くなるまでは、新進女優の登竜門みたいな題材でしたね。だからここでの百恵ちゃんの演技もまだ硬い。
①平成で僅かにその残像らしきものが見られたのは映画ではなくTVの朝ドラの「あまちゃん」くらいかな。
小説読むのが面倒で...
三島由紀夫の小説を読むのが面倒で
かつ、百恵ちゃんが出てるので見ました。
あまちゃんや戸川純の好き好き大好きのPVやいろんなところでオマージュされている「その火を飛び越えてこい」のシーンが見れて嬉しかったです笑
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