劇場公開日 1962年11月18日

「秋刀魚を焼いてあげたい」秋刀魚の味(1962) カメさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0秋刀魚を焼いてあげたい

2021年9月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.8
日本一哀愁が漂う役者、笠智衆。
娘の幸せを願う父の思いと、対比に描かれた、かつての恩師ヒョータン。この対比が人生の切なさと、父親の変わらぬ娘への愛情が描かれており、とても文学的だとも感じ、またその父の姿に哀愁を感じる。
息子と父との2人暮らしとなり、手伝いもなく1人で背広を脱ぐシーンなど、とても侘しく思え、さすが哀愁漂わせれば日本一の笠智衆である。
劇中外食ばかりの父にとって、家庭では手のかかる秋刀魚の味はもう味わえないと思うと悲しい。
息子が庭で父の為に焼いてくれるだろうか。

カメ