「身体障害者の割引はないのか」座頭市地獄旅 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
身体障害者の割引はないのか
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身体障害者の割引はないのか?などと現代的な文句を言ってみる座頭市。船に渡した板から落ちそうになったところを浪人十文字糺(成田)に助けてもらうなど愛嬌のあるところを見せてくれた。船の旅ではやっぱり賭博。
座頭市を追う5人組の刺客。そして旅で知り合ったお種(岩崎加根子)とその娘ミキ(最初は自分の姪だと言ってた)。そして浪人十文字糺と、彼を親の仇とする佐川友之進(山本学)と妹の粂(林千鶴)。それぞれが複雑な因果関係で結ばれていた。特に、お種は今でも市のまぶたに焼き付いていたおたねと同じ名前でもあったが、ミキの破傷風を治すために5両も出して薬を買いにいったりと親身になったことで市に惚れてしまうのだ。久しぶりに恋愛を取り入れた作品だが、三隅監督の得意技か?岩崎加根子もいい女なのだが、父の仇を討つために男装までして旅をする林千鶴も現代的な顔つきで綺麗なのだ。
一番の見どころはお互いの頭の中で将棋を指す勝新太郎と成田三樹夫だ。ずっと記憶の中にあったのだが、TVシリーズでもやってたはず。やはりライバルというのはこうあるべきだ。また、壺ふりをするシーンでも壺の外にサイコロを落とし、一度負けながら、次回では懐から落としたサイコロだと言い張り、賭けに勝つ定番。今回は一度負けるシーンも見られる。
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