劇場公開日 1959年2月10日

「若尾文子の良さは庶民的なところ、という事を熟知した演出」最高殊勲夫人 散歩男さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5若尾文子の良さは庶民的なところ、という事を熟知した演出

2020年1月2日
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鑑賞方法:VOD

増村保造監督映画にハマり色々とデマンドやレンタルで観続けてきたが、ついに観てしまったこのタイトル。増村映画の中の異端中の異端、最高のラブコメディを!

フィルモグラフィーを見ると、人間心理の奥底にある暗部やら闇やら、戦場の狂気やら、サラリーマン社会のダークサイドやら、歪んだ性癖やら様々なものを描いてきた監督。
その増村保造が、パッカーン!!とひたすらアッパーに明るくオシャレでハッピーに展開するスクリューボールコメディを撮ってる!

高度経済成長中の元気な日本を舞台に、おそろしいほどのスピード感で疾走する恋のさや当て。なんてったって若尾文子が可愛くて最高。ビビるほどオープンで真っ直ぐ。こんなヒロインを好きにならずにはおれませんよ。そしてラスト二人の台詞がまた最高。

アクション映画のように怒涛のスピードでドラマが展開するので片時もホッとさせてくれません。ラストまで一気。本家のアメリカ製SBコメディでもここまでのスピード感ある映画はそうはないのでは?とにかく徹底した演出が凄い。

最高のテンポとグルーヴで若尾文子の可愛さを堪能できました。

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散歩男