「松竹でなく東宝ロゴで始まる小津監督作品というのが新鮮」小早川家の秋 Jettさんの映画レビュー(感想・評価)
松竹でなく東宝ロゴで始まる小津監督作品というのが新鮮
午前十時の映画祭14にて鑑賞
さすが4Kリマスターだけあって、1961製の作品とは思えない鮮やかで見事な映像に大満足
「東京物語(1953)」みたいな超メジャー作品ではない小津作品を劇場のスクリーンで観るチャンスは相当に稀なので、とても有意義で至福の体験でした
内容は他の小津作品同様、家族・親族でわちゃわちゃする日常を淡々と描くというもので安定・安心の面白さで楽しめます
個人的には新珠三千代さんがものすごく綺麗で素敵な女優さんだなあと思いました
本作ではそんな新珠さんが演じる目力&気の強い長女と中村鴈治郎さん演じる父親のバトルシーンが最高に面白い
原節子さんは今作では泣くシーンがなく、司葉子さん演じる義理の妹やその他の人々が泣くのをケアする側に回っていて、それなりにベテランの域に移行し世代交代を感じさせた
カラスを入れた風景ショットは小津映画らしくなく、ホラー映画か!と突っ込みたくなる気持ちの悪さ、とても不気味で救いはモノクロではなかったこと(笑)
とまあ、本作もずっと観ていたくなる小津ワールドの名作の1本でした
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