ゴジラVSモスラのレビュー・感想・評価
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モスラがメインの良作
特撮は素晴らしい出来映えだと思いました。ゴジラや東宝特撮などの映画でもかなりの水準のレベルだと思いました。モスラの成虫は東宝の怪獣の中でも別格の存在だと感じさせてくれました。
やっぱり繭からでるシーンが素敵ですね。
ゴジラはヒールで存在感や見せ場はありませんでしたが横浜ランドマークを上手く活かした決闘シーンからラストはかなり楽しめました。バトラの存在が良かったですね。
なかなか志の高い怪獣映画ですが、昭和のモスラ映画とあまり変わり映えしないというのが正直なところ
1992 年12月公開
監督は大河原孝夫に交代
大河原孝夫は東宝の社員で生え抜き
1984年のゴジラの助監督をしていた人
力をつけてきたからでしょうか
前作まで2作続いて監督だった大森一樹は脚本のみです
外様は辛いもんです
1992年は、景気が後退を始めたと公式に政府が認めた年です
とはいえまだまだバブルの余熱は高いままでした
お立ち台とジュリアナ扇で有名な竹芝海岸のディスコ「ジュリアナ東京」のオープンは1991年5月、1992年の頃は絶好調の頃でした
行かなかったけど誘われたことがありました(今となれば行っとけばよかったなあ・・・遠い目)
前作までは、バブル崩壊への恐怖の形をゴジラが代弁していました
では本作ではゴジラは何の恐怖の形を代弁したのでしょうか?
それは環境破壊でしょう
1992年6月にリオデジャネイロで「地球サミット」が開催されています
恐らくこれが企画の発想の出発点でしょう
正式名称は「環境と開発に関する国際連合会議」
国連の主催でほぼすべての国連加盟国の世界172か国の代表や産業団体、市民団体などのNGOの代表約2400人延べ4万人以上が集まった国連史上最大規模の国際会議です
環境問題に対して世界的に大変大きなインパクトを与え、のちの京都議定書やパリ協定、SDGsに続いていったのです
地球規模で環境と開発を調整する持続可能な開発の概念が広く一般的になっていくきっかけになったのです
そういえば6月は環境月間だそうで、あちこちで環境への取り組みポスターを見かけます
今からきっかり30年前のことだったのです
環境となれば、怪獣界の担当は昔からモスラと決まっています
地球環境を破壊する警告としてゴジラが登場するわけです
冒頭の巨大隕石は一体なんだったのでしょう?
深海で眠るゴジラを起こすだけではなく、地球サミットの衝撃を受けて、人類が環境に目覚めるのだという暗喩だったと今なら分かるようになりました
物語は正に地球規模で環境と開発を調整しようというものでした
インディージョーンズ風味が序盤から全編に渡って散りばめられています
単にやりたかっただけでなく、熱帯雨林の環境保全を映像で見せようという意欲なのだと思います
バトラによる名古屋の破壊
1964年のモスラ対ゴジラでゴジラが襲撃したから名古屋が選ばれたのでしょう
もしかしたら、名古屋はトヨタのお膝元でバブル崩壊の局面の中でも、特に景気が良かったからでもあったかも知れません
このころは突出していて「名古屋嬢」なんて言葉ができたぐらいです
モスラが国会議事堂に繭を作り羽化します
1961年のモスラでは東京タワーでした
もともとは国会議事堂が原案だったそうで、その復活です
政治の中心地でなんらかの巨大なトランスフォーメーションが起きるという映像は、1960年安保の大騒乱を経た直後には刺激的過ぎるとの判断で東京タワーに変更されたのだと思います
ならば1992年にその映像を復活させる意図は何なのでしょう?
環境への政治の取り組み不足?
それもあるでしょう
それよりも当時の宮沢内閣が、1992年8月金融機関への公的資金の導入」に言及していますが反対されて流れています
つまりバブル崩壊に対して、政治が抜本的に変わらないと本当に崩壊する!という危機感がそうさせたのだと思います
富士山噴火は1973年の「日本沈没」以来の特撮です
本作は大ヒットして、日本沈没の持つ配収記録を19年ぶりに更新したそうです
ワンダーエッグという遊園地は二子玉川にかってあった遊園地
今の二子玉川ライズのあるところですね
みなとみらい
パシフィコ横浜、ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル開業は1991年8月
できたてのところを怪獣が襲撃するのは当然のことです
ランドマークタワーの竣工は1993年なのでまだ建設中
それが倒壊させるのだから痛快です
不満は小美人の双子です
東宝シンデレラコンテストのグランプリと審査員特別賞の二人なのですから、とても美人です
歌もまあまあです
東宝主催のコンテストなのですから映画出演もお約束で当然のことです
でもやはり、1961年のモスラがザ・ピーナッツなら、1992年の本作は当時人気絶頂のwink を起用すべきであったと残念でなりません
小林聡美は俳優として良い仕事をしています
女性を大事にする怪獣映画なら彼女で正解です
でも主人公がつりあわず逆に可哀想でした
終盤の決戦は正に「極彩色の大決戦」でした
平成ゴジラシリーズでは最高の観客動員数だったそうです
なかなか志の高い怪獣映画ですが、昭和のモスラ映画とあまり変わり映えしないというのが正直なところ
次回作のゴジラ対メカゴジラは燃えます!
極彩色の大決戦
観客動員数は平成ゴジラ(VS)シリーズ中最多の420万人。2016年公開の「シン・ゴジラ」が550万人を記録するまで平成以降のゴジラ作品では最大のヒット作。
離婚中の主役夫婦が復縁するまでの物語を軸にしているあたりはゴジラ映画としては斬新だと思う。
主演の別所哲也が考古学のトレジャーハンターという役所も、前作に引き続きハリウッドをあからさまに踏襲しているところが笑える。
ただ、モスラ&小美人というセットの設定はさすがに90年代といえども少々無理があると思う。
と同時に、特撮そのものにも前時代的な古臭さを感じられてしまっているのも否めない。
小林聡美と大竹まことは良い味出してるなあ。
地球が怒っているんです
乱開発による自然環境破壊、地球温暖化をテーマにした前半部分。そして『インディ・ジョーンズ魔宮の伝説』をモロパクリの遺跡発掘シーン。小美人もコスモスという名になるが、モスラの歌はザ・ピーナッツのそれと同等の出来栄え。
なぜか全体的に距離感が麻痺してしまいそうでした。最初は能登沖に現れたバトラが次のシーンではいきなり名古屋に出没して街を破壊していた。インファント島から運ばれていたモスラの卵を襲うゴジラとバトラ。モスラはなんとか逃げ出し、ゴジラとバトラはそのままフィリピン海溝のマグマの中へ・・・。と、富士山が大爆発して、そのフィリピン沖からマントルを通って富士山のマグマから現れるゴジラ!三原山の火口でおとなしくなった過去もあるのに、なんて怪獣なんだ、恐ろしい。
今回の見どころは、みなとみらい21での3大怪獣バトル。人間が入っていないモスラとバトラなだけに空中戦と光線技戦。金粉、銀粉が舞う中での眩いばかりの光線がとても綺麗でした。クライマックスはモスラ・バトラ共闘による観覧車攻撃!ゴジラはやはり物理攻撃に弱いようです。
エピローグ的に語られる、20世紀末に隕石が飛来してくるときにはモスラが軌道を変えるとかどうとか、蛇足的だが面白い。
前作と見比べてみよう
うーむ。。。本作と前作(対キングギドラ)を続けて観ると、「あれ。監督変わったな。」ということが明らかに分かって面白い。前作とは映画としての完成度が全然違う。映画監督の力量の差が出たのかな、という感じ。
大森一樹監督のゴジラ(対ビオランテと対キングギドラ)はやっぱり映画としてちゃんとできている。映像として安っぽいところはあるんだけど、要点は外してないというか、つかみはオッケーというか、大森一樹監督が映画をよく分かっている。
ゴジラ対モスラでは横浜が破壊されていた。シン・ゴジラでは武蔵小杉だった。その時代のランドマークをきっちり破壊してくれるゴジラってホント最高❤️
昔の作品だなぁ
ゴジラの作品をほとんど見た事なかったので見てみた。
ただやっぱり色々と突っ込みどころが満載すぎるのがきになるなーというのに尽きる。正直今の若い人が見てもあんまり楽しめないだろうなーと思った。
唯一女性客を呼ぶ事が出来る怪獣=モスラ
シリーズ19作目。
キングギドラに次いで復活したのは、モスラ。
悪のモスラとして新怪獣バトラが登場するなど、モスラが主役と言っても過言ではない。
ストーリーもモスラを軸に展開される。
ゴジラは完全に脇役だ。
ストーリーは、1961年の『モスラ』と『モスラ対ゴジラ』を合わせてリメイクした感じ。
環境問題などを背景にして現代的要素を取り入れているものの、新味は無い。
だが、新小美人=コスモスや離れ離れになっていた家族の和解、女性コーラスによる音楽などに彩られ、ファンタスティックな映像と共に、異例な“美しい怪獣映画”に仕上がっている。
劇場公開時、母親が娘を連れて観に来たりと、ゴジラ映画として珍しく女性層も多かったとか。
それもひとえに、モスラのお陰といったところか。
この時小学生だったが、学校で“モスラの歌”が流行ったなぁ…。
モスラに株を奪われっ放しだが、ゴジラも噴火する富士山からの出現があったり、バトラも名古屋襲撃があったり、両者のバトルがあったりと、見せ場は設けている。
“メーサーマーチ”をバックに展開されるゴジラ対メーサー部隊はハイライトの一つ。
怪獣映画で女性客を取り込むのは非常に至難。
それを唯一出来るモスラは、稀有な存在と言えよう。
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