「「72年返還されたばかりの沖縄・海洋博とのタイアップ、ロボットブームの影響満点」」ゴジラ対メカゴジラ 菊千代さんの映画レビュー(感想・評価)
「72年返還されたばかりの沖縄・海洋博とのタイアップ、ロボットブームの影響満点」
★独自採点(64):ゴジラ生誕20周年作品。72年返還されたばかりの沖縄海洋博とのタイアップロケ、予算はヘドラとほぼ同じ潤沢とは言えないながらも前年12月公開で大ヒットした日本沈没のミニチュアを流用した事でスケール感が大きな作品に仕上がっている。低予算で若手俳優出演が増えていたが本作では芹沢博士役だった平田昭彦・小泉博・佐原健二などのゴジラ俳優が出演。ロボットブームの影響メカゴジラ
制作田中友幸、監督福田純、特技監督中野昭慶(特技監督としてクレジット〜日本沈没から特技監督復活)。音楽佐藤勝、造形安丸信行
通称:メガロゴジ流用(偽ゴジ)・登場怪獣:メカゴジラ/キングシーサー/アンギラス/大宇宙ブラックホール第三惑星人・防衛:無し・昭和49年3月21日封切り・84分・上陸地(東京湾岸コンビナート地帯・万座毛恩納村)・破壊地(京浜工業地帯・万座毛)・特撮爆破炎上破壊規模AA
現在は不可能な玉泉洞・中城城趾ロケ、時間がないのでさんふらわあの中でも撮影したなどもある、劇中早めのゴジラ対偽ゴジラのコンビナート対決はミニチュアも火炎も昭和後期作品中一二の規模。偽ゴジラは、数ある怪獣の中でも「ゴジラが特別な存在であることからそれならもう一体ゴジラを出演させよう」という事からメカゴジラにゴジラの衣をつけさせた。
沖縄のメカゴジラとの戦いではメカゴジラのフィンガーミサイルを受け負傷しながらも帯磁化し鉄塔やメカゴジラを引き寄せてしまうシーンが見どころ
映画の斜陽化、チャンピオン祭りでもジリ貧だった特撮作品ながらメカゴジラというスター怪獣の登場で異例の観客動員数になったのはロボットブームにうまく乗れたメカゴジラの存在が大きい。
スーツはメガロゴジ流用・偽ゴジラ&海ゴジラはアトラクション用の物が使われているので質感、完成度はだいぶ落ちているが、偽ゴジラがゴジラの熱戦を浴びてメカゴジラに変身するシーンはあえてアトラクション用を使用して偽物感を出したとも言われている、
登場:富士山(偽ゴジラ)・東京湾岸コンビナート地帯・万座毛恩納村
海用および偽ゴジラはアトラクション用を使用(さらに海用としては発泡ウレタン(カポック)製も使用されており都合三体着ぐるみがあった。
時代:ゴジラ対メカゴジラ(封切料金¥950※実勢価格約半額)テレビ普及率(カラー85.8%、白黒48.1%)、71〜74第二次ベビーブーム、ニクソン大統領ウォーターゲート事件
戦後初のマイナス成長、「超能力」ブーム、長島茂男(巨人)現役引退、佐藤栄作がノーベル平和賞を受賞、エネルギー危機で省エネ・節約時代、ベルばらブーム、ユリゲラー来日
<ファッション>
プリーツスカート流行、バギーパンツ流行
<ヒット商品>
超合金 マジンガーZ、モンチッチ
<流行語>
巨人軍は永久に不滅です、ストリーキング(全裸で街中を疾走すること)
<音楽>
「襟裳岬」森進一
「ひと夏の経験」山口百恵
「ふれあい」中村雅俊
映画・演劇・テレビ・CM
「華麗なる一族」監督:山本薩夫
「砂の器」監督:野村芳太郎
「エマニエル夫人」監督:ジュスト・ジャカン
『宇宙戦艦ヤマト』放送開始
『パンチDEデート』
『愛と誠』