劇場公開日 1967年12月16日

「「南の島に雪が降る」南海の孤島、怪獣冒険物語。 侮るなかれ、合成放射能・冷凍ゾンデ、気象制御実験、操演怪獣の魅力など実は見どころ満載!」怪獣島の決戦 ゴジラの息子 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 「南の島に雪が降る」南海の孤島、怪獣冒険物語。 侮るなかれ、合成放射能・冷凍ゾンデ、気象制御実験、操演怪獣の魅力など実は見どころ満載!

2025年9月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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前作『南海の大決闘』に続いて、南海の孤島が舞台の冒険物語!

あまりにも子供向けのイメージだけが定着した本作品ですが、
改めて観ても、たしかにミニラのくだりは、
過度にファミリー向けになっており、
特に、ゴジラの顔が、逆にミニラに似せて"縦につぶれてる"
ところなどは、いただけません。

が、今となってはうるさいことは言いっこなし。
当時は今よりもおおらかな時代。
みんなで楽しく観よう。

「太陽ゾンデ」による実験プロセスや「南の島に雪が降る」情緒豊かなシーン、
特に、多彩で緻密な合成シーン、
新怪獣カマキラス・クモンガをワイヤーで操る神業の操演(すべての足が別々に動くクモンガ)、
ミニチュアを駆使した特撮シーンなど、
色々工夫があって面白い作品。

おなじみ東宝特撮映画常連俳優陣も、豪華!
「キングコング対ゴジラ」「海底軍艦」の高島忠夫は老け役で登場、
「ゴジラ」第一作の平田昭彦、
「怪獣大戦争」「マタンゴ」「怪獣総進撃」の久保明・土屋義男、
「ウルトラQ」コンビ佐原健二+西條康彦らによる極限状態における組織内での争い、
唯一登場する女優・前田美波里の美しさ、
チョイ役だけど「ウルトラマン」黒部進、
などなど見所満載です。

この頃、ゴジラシリーズが子供向けになっていきましたが、もう一方で、大人向けには、フランケンシュタインやキングコングなどによりシリアスな路線にと、東宝・円谷特撮は、棲み分けが進み円熟していきました。

ITOYA
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