「ゴジラ、宇宙で「シェー!」をする。」怪獣大戦争 しゅうへいさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラ、宇宙で「シェー!」をする。
ゴジラシリーズ第6作。
DVDで5回目の鑑賞。
怪獣王ゴジラ、ついに宇宙へ進出!
初の宇宙でやったこととは…シェー!
いやぁ、まさかよ…www
当時の流行りとは云え、いやはやなんとも…www
ここからシリーズの転落が始まった…のかも。
X星人登場! ゴジラシリーズ初の侵略宇宙人だ!!
全員が横長で細身のサングラスを掛け、独特なユニフォームを着用。動きがカクカクしていて異星人感すごい。何より統制官役の土屋嘉男がめちゃくちゃ上手い! 宇宙人役をやらせたら右に出る者はいないのではないでしょうか?
彼らは電子計算機の指示通りに全ての行動を決定すると云う徹底した管理社会を築いていました。A.I.による管理社会の問題を先取りしていたんですなぁ…。
地球に友好的な雰囲気を醸し出しながら、ゴジラ、ラドン、キングギドラをまんまとその手中に収め、地球植民地化宣言をして来るのですから、演技達者で憎たらしい限りでした。
宇宙飛行士のグレン(ニック・アダムス)と、X星人女性・波川(水野久美)の悲恋が切なくて辛い。電子計算機の指示に従わず、愛に従って生きようとした波川。その姿は人間にとって最も尊い行いではないかなと思いました。
でも正直なところ、大人になってから観ると、ふたりの関係性の掘り下げが足りないなぁ、と…。それをすると趣旨が変わってしまうと云うことは重々承知してはいるのですが…。
ゴジラ、ラドン、キングギドラが暴れまわるシーンにもちろんたぎりましたが、何故か地方都市を中心とした破壊行動なのでかなりの物足りなさが…。地球侵略なんだから思い切り大都市攻撃したらよろしいやん(笑)。
新兵器"Aサイクル光線車"を使ったX星人撃滅作戦は、伊福部昭の勇壮な「怪獣大戦争マーチ」も相まって、屈指の胸熱名シーンに仕上がっておりました!
やられっぱなしだった人類渾身の猛攻! 音楽に合わせた巧みな編集が興奮を煽り、「未来に向かって脱出する…」と呟いて自爆したX星人の末路に不思議な余韻が…
人類によるX星人退治がメインなので怪獣対決はほんの数分しか無い。しかし、互いの英知を結集した大戦争は、今も色褪せない観応えがあるなと改めて思いました。
※追記(2020/12/19)
公開55周年と云うことで、勝手に記念鑑賞しました。
※鑑賞記録
2020/04/16:Amazon Prime Video
2020/12/19:Netflix
2021/12/31:4Kデジタルリマスター版(日本映画専門チャンネル)
多分、水に乏しいX星人たちはさほど大勢は居ないのでしょう。水野2号たちは地球に連れて来られて・・ミステリアンじゃねえか! だから艇長も浮気したのか?!(同じ顔だから)