「八百長でしょ」キングコング対ゴジラ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
八百長でしょ
昔、観ていたのだが白黒つかない決着や熱線をコングではなく足元に外すのでは手加減しすぎ、所詮、怪獣プロレスなのだから八百長云々というのも野暮だけれどコングに気を使い過ぎでゴジラファンとしては釈然としなかった記憶があるのだが待望の「ゴジラvsコング」を観る前に気になって再鑑賞。
初代ゴジラでも50mの大きさですから初代コングの7.5mでは勝負にならないので日本版「キングコング対ゴジラ」では45mに勝手に大きくしてしまいました。
最近のゴジラは120m級ですから「ゴジラvsコング」の伏線として2017年の『キングコング:髑髏島の巨神』のコング(32m)はまだ子供と言う設定にした、長じたコングはなんと102mなのでまずまず、ハリウッドは用意周到ですね。
大きさは良いとしても所詮コングはゴリラですから馬鹿力くらいしか強みがありません、一方ゴジラはプラズマを吐きますし通常火器では外皮はびくともしませんからまともに戦ったら勝ち目は無いでしょう。
そこで、雷の電気で帯電して強くなると言う突飛な理屈をつけていましたが、それでも苦戦、結局、取っ組み合いのまま海に落ちて勝敗は曖昧。日本人はゴジラ贔屓ですし、アメリカ人は言わずもがなコングでしょう、興業的には双方に華をもたす無難な落としどころ、長じて見れば判らぬでもありません。
コングと言えば美女は付き物、摩天楼もどきの国会議事堂など初代コングへのオマージュ満載、両怪獣に襲われるのも無理やりな設定ですが浜美枝さんは熱演でした。顔が似ていたので土人の女性と二役、頑張っているなと思ったら、根岸明美さんという別人でした。
島の土人も日本人の扮装だとバレバレだし円谷流の着ぐるみだとリアリティに欠けるのでシリアス仕立てを避けてコメディ風に逃げたのでしょうか。
それにしても有島さんのお馬鹿キャラは東宝の社長漫遊記風だし高嶋、藤木コンビは弥次喜多風ですのでセンスの古さというか時代を感じさせます。
さて「ゴジラvsコング」ではどう戦うのでしょうかね、予告を見るとコングが道具を使ってプラズマを跳ね返していました、やはりトカゲより猿の方が知恵で勝るということでしょうかね、日本版の雷頼みよりはましですね・・。