「眠かった」ゴジラ(1954) 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
眠かった
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ゴジラを巡る国会など社会情勢や、化学考証するSF的な描写はとても面白かった。しかし、この映画の主人公である、若いカップルの恋愛模様などに話がうつると途端にとても退屈で眠くてたまらなかった。キャラが薄すぎる。博士は影があり、身を捨ててオキシジョンデストロイヤーと運命をともにするところなどクレイジーでよかった。博士を中心に物語を進めてほしかった。
戦後さながらの状況で、長崎の原爆すらも題材にして物語を作っているところは、現在の腰の引けたドラマ作りとは全く違って素晴らしかった。
国会で社会党みたいなおばさんが騒いでいるところが面白かった。
ミニチュア特撮や光学合成にはとてもキュートな手作り感があった。
以前にレンタルビデオで見てかなり退屈した記憶があったのだが、今回の劇場上映で、主人公のキャラが薄い事が原因であることがはっきりと分かった。歴史的には非常に重要な映画であるのだが、ドラマとしては出来が悪いと思わざるを得ない。
2回目のゴジラ上陸は電線に高圧電流を流してゴジラを迎え撃つとゴジラを余計にエキサイトさせて、東京が空襲並に破壊される。しかしその場面すら、単調で長くて眠くなってしまった。後ろの席のおじさんも相当眠くなってしまったようで、ゴジラの鳴き声のように豪快なイビキをかいていた。
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