「原点」ゴジラ(1954) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
原点
昭和29年というと、戦争、原爆の恐怖がまだ冷めやらぬ日本である。高度成長経済の時代を迎え物質が豊かになった反面、人々の深層心理には不安感が見え隠れする。ゴジラの存在自体が広島・長崎の原爆と同じような恐怖であり、唯一の被爆国日本でしか作れなかった映画だとあらためて思い知らされた。
自衛隊が発足(警察予備隊から改編)された年と、ゴジラ誕生の年が同じというのも皮肉なものだと感じます。また、ゴジラに焼き尽くされた後の映像が戦争で焼け野原となった東京のイメージそのもの。病院でのシーンも同じです。
芹沢博士(平田昭彦)の作ったオキシジェン・デストロイヤーを使用するかどうかで苦悩するシーンが最高。そして女学校の合唱団が歌う“平和の祈り”によって、悩める科学者が決断する。。。ラストの海中でのシーンは涙なしでは観られない?!
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トミーさんのコメント
2024年5月5日
共感ありがとうございます。
ハリウッド版からすっかり無くなってしまったゴジラの恐怖、核の恐怖がくっきりとここには有りますね。
最後の別れ、「せりざっさーん!」にしか聴こえない・・