劇場公開日 1936年4月30日

「山中貞雄 その二」河内山宗俊 越後屋さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0山中貞雄 その二

2024年12月25日
PCから投稿

山中貞雄現存3作品の一つ。皆が絶賛するだけのことはあります。

但し、音声が悪くて大事なところで何を言ってるのかサパッリなので、WIKIのあらすじを片目で追いながら観ないと内容を理解できません。

この人の作品は、カメラを引いて長回しを多用します。黒澤親分も影響を受けたのか?
引いた分、江戸の街並みが俯瞰的にとらえられるので、他の時代劇に比較しても長屋や街並みの光景がリアルに映ります。

セリフの余韻を残した残影みたようなシーンも多く、脚本以上に抒情を強調します。

三作品の内では劣ります。演出面では山中水準を維持していますが、脚本がイマイチ、なぜあんなクソ野郎に命をかけなくてはいけないのか?合理性も仁義の感じられません。

越後屋