ゲレンデがとけるほど恋したい。
劇場公開日:1995年12月9日
解説
スキーやスノーボードに代表されるウィンター・スポーツを通じて結ばれた若い四人の男女の恋と友情を、ニュージーランドを舞台に描いた青春映画。監督は「君といつまでも」の廣木隆一。脚色は「三たびの海峡」の加藤正人と、プロデューサーもつとめる宮島秀司の共同。主演は「四姉妹物語」の清水美砂。
1995年製作/106分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1995年12月9日
ストーリー
ツアーコンダクターのミナ、リゾート開発会社に勤めるマサル、フリーライターのアンノは、学生時代からのスキー仲間で、ミナとマサルはまもなく彼らの思い出の地、ニュージーランドで結婚式を挙げることになっていた。式を間近に控え、ミナは一足先に現地に来ているマサルの待つニュージーランドへとやってきた。スノーボーダーの取材のためにやはりニュージーランド入りしていたアンノと合流したミナは、マサルとともに恩人・ローレンスが経営するロッジを訪ね、思い出話に花を咲かせる。しかし、その陰でマサルは会社の命により、ニュージーランドへの転勤とローレンスのロッジの買収、閉鎖を担当しなければならなくなっていた。そんなある日、ミナは3年前に消息を断った昔の仲間で恋人だったシュウスケと偶然再会する。屈指のスノーボーダーだったシュウスケは、ニュージーランドでも指折りの難所アイス・ブルー・ホーンに挑み失敗。雪への恐怖を克服できないまま、それでもニュージーランドを離れることができずに、酒に浸りながら地元の牧場主の手伝いをして暮らしていた。シュウスケの変わりようにショックを受けたミナとマサルは、複雑な気持のまま結婚式の準備を進めていく。マサルの転勤とその裏のロッジの買収話を知ったミナは、シュウスケへの絶ち切れぬ思いも抱え、ひとりでスノーグースバレーへ向かう。しかし突然の吹雪に身動きが取れなくなってしまい、事態に気付いたマサルが後を追うが、すでに自分も身動きが取れない状態になっていた。無線で連絡を受けたアンノの説得により、シュウスケは救出のためスノーグースバレーへ降り立つ。ようやくミナを発見したシュウスケは、吹雪を避けるために近くの山小屋に避難した。そこで二人は昔のこと、お互いへの気持ちを語り合い、ミナはようやくシュウスケへの気持ちを整理し、シュウスケは雪への恐怖を克服する決心をしたのだった。翌日、ミナがロッジに戻ると、マサルは式を延期しようと言い出した。さらにマサルはロッジの閉鎖を食い止めようと上司の貴子に直訴するが受け入れられず、会社に辞表を提出する。深夜に酔っ払ってシュウスケを訪ねたマサルは、無人のゲレンデを二人で滑りながら次第に本来の自分を取り戻していった。式の当日、教会に遅れてやってきたマサルはミナを車に乗せると、再びアイス・ブルー・ホーンに挑むために出発しようとしているシュウスケの元に向かった。マサルに促されてシュウスケに駆け寄ったミナは、さよならのキスをして見送る。ミナとマサルは予定どおり教会で式を挙げ、美しく澄み渡ったアイス・ブルー・ホーンには、力強く滑り始めるシュウスケの姿があった。