激動の昭和史 沖縄決戦のレビュー・感想・評価
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物語の目線が人間に置かれていない。客観的に戦争を観察している映画だ...
物語の目線が人間に置かれていない。客観的に戦争を観察している映画だと思う。指揮官の目線の後すぐに末端を描いてた。
庵野秀明も好きなのでシンゴジラやEOEの編集の元ネタと言われると、そう思えてくる。非常にテンポか良い。そして殺戮。
ハクソーリッジと対になる映画だと思う。知ってる場所、行ったことある場所が火の海だった。ガマ戦とか地獄。
沖縄が流した血
“東宝8・15”シリーズ第5作。
監督・岡本喜八、脚本・新藤兼人、キャストに小林桂樹、丹波哲郎、仲代達矢ら豪華な布陣。
1971年、沖縄返還協定調印時に公開され、沖縄の悲劇を描いた戦記大作。
太平洋戦争末期。各地で玉砕・陥落続き、次の標的は何処か。
本土防衛の要として、大部隊が沖縄に着任。
かくして、それを上回る米軍の大部隊が上陸する…。
脚色や創作が加えられてるが、史実が基。
実録映像やナレーションで語り進められていくドキュメント・タッチ。
豪華名優たちによる劇ドラマは軍視点。
同監督の『日本のいちばん長い日』ほどシリアスではなく、スケールもデカく、派手な爆発の見せ場もあり、お馴染みの特撮もありでエンタメ色も濃い。
一般市民の描写がユーモアも加味。
それがまた悲劇との対比。
戦争は沖縄県民をも巻き込む。
集団で手榴弾で自殺。死に損ねた者はお互いを殺し合う。
野戦病院で多くの負傷者と自決。
その光景はゾッとするほど凄惨。
8・15に終戦。日本各地深刻な大被害を受けたが、本土上陸・侵攻は免れた。
…が。
米軍の侵攻に対し軍が沖縄を守り、戦ってくれると信じていたのに、県民も戦争に駆り出され、多くの血が流され、沖縄は占領された。
自分は沖縄に行った事は無いが、日本でありながら南国気分を味わえる“陽”のイメージ。死ぬまでに一度は行ってみたい。
その土の中には大量の血が染み込み、県民の記憶に深い傷痕を残した。
今も新たな問題も。
沖縄の悲劇はそう簡単には癒えない。
ヘビーな内容
ヘビーな内容で唸らされる。
・・・が映画としは評価できない。ドキュメンタリーなのかドラマなのかはっきりしない中途半端な内容で・・・
ただ、自身が戦争を経験している監督の伝えたいことはよく伝わってきた。
死屍累々の中の個々の死
酷い以外の感想を持ちようもない沖縄戦の大局を追いながら、死のエピソードを淡々と積み上げていく、なんともいいようのない映画。敗戦目前にして駆り出された少年少女やら民間人やら下級兵らの無惨な死と、現地住民を盛大に巻き込んで置いてさっさと自決する軍司令官や参謀らの綺麗な死のコントラストがとても腹立たしい。
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