劇場公開日 1977年8月27日

「【”獄門島には、本鬼頭先代の怨念がオンネン・・と呟き、二人は身を投げた。”禁断の結婚による、孤島での血塗られた人間関係を描く、市川崑監督、石坂浩二金田一耕助シリーズ第三弾。】」獄門島(1977) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”獄門島には、本鬼頭先代の怨念がオンネン・・と呟き、二人は身を投げた。”禁断の結婚による、孤島での血塗られた人間関係を描く、市川崑監督、石坂浩二金田一耕助シリーズ第三弾。】

2021年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

知的

難しい

ー 且つて海賊の住処で、その後流刑地になった、獄門島には、”本鬼頭”と、”分鬼頭”の人々が住んでいる。
 だが、両家に間には、隠された血縁関係が・・。
 そもそも、島に暮らす人たちが、皆血が繋がっているのかもしれない。
 故に、発狂者もしくは精神的に不安定な人たちが多いのかもしれない・・。ー

■感想
 ・キャスティングで、誰が犯人かが”何となく”分かってしまう、”安心感”。
 ー 金田一映画シリーズの特長である。これは、第2作でも記載。
   只、今作は大原さんかな?と思いながら、観ていた。ー

 ・屏風に書かれた俳句が殺人の見立てになる所。
 ー これも、金田一シリーズの特長である事は、周知の事実。ー

 ・登場キャラクターの多さ及び、複雑に入り組んだ人間関係。
 隠された血縁関係。
 ー 今作では、凄ーくお若いピーターや、殺されちゃうけれど、浅野ゆう子さんも、出演。ー

 ・”そうか、分かった”が口癖の、全然分かっていない等々力警部(加藤武)も健在で・・・。

<獄門島という架空の島の、近親婚の重なりによる人間の精神性の脆さ、先代の本鬼頭当主の狂気性が惹き起こした事を、じわりじわりと序盤から描く市川崑監督の映画作りが良い。
 そして、現在では物故者が多くなってしまったが、”昭和”の名役者さんたちの姿。
 第1作、2作と比較すると、作品レベルはやや落ち気味だが、一定レベルの面白さはキープしている作品。
 昭和50年代の映画って、残虐描写もナカナカ・・。
 ジャパニーズホラーの萌芽時期だったのかな?>

NOBU