恐竜・怪鳥の伝説のレビュー・感想・評価
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出てくる2匹は恐竜でもなければ怪鳥でもありません
子供の頃にとても観たかった映画だったが、観なければよかった…とは思わないが突っ込みどころ満載の本当の珍品。
嗚呼、子供の頃感じた印象は、今や何処に…?
1977年の特撮映画。東宝ではなく、珍しい東映作品。
特撮映画と言ったが、パニック映画の趣向。
「JAWS」の大ヒットのブームに乗じた一編。
度重なる地震や異常気象に揺れる1977年の夏の日本。富士周辺で奇怪な事件が相次ぎ、死滅した筈の恐竜プレシオサウルスと怪鳥ランホリンクスが遂に姿を現す。富士五湖の一つ、西湖で死闘を繰り広げる。
「JAWS」に乗っかった企画なのに、何故に恐竜と怪鳥?…という疑問はさておき、この映画は子供の頃TVで見た記憶がある。人が襲われ食われるのが、子供心に怖かった。特撮映画で“怖い”と感じたのが、本作と「サンダ対ガイラ」だけ。
先にレビューを書いた「緯度0大作戦」と一緒に借りて来て、こっちを楽しみにしていたんだけど…、アレ、こっちの方が微妙だったぞ!?(笑)
まず、テンポが悪い。
メインディッシュである筈の恐竜と怪鳥は中盤ちょこっとと後は終盤ぐらいで、つまらない人間ドラマがだらだら続く。(その点「緯度0大作戦」は、見せ場をしっかり設け、娯楽のツボを抑え、さすが安定した作り)
人間ドラマは、恐竜の生き残りを信じる若きおみやさんが、その姿を目玉に焼き付ける!…と豪語するのだけれど、この人間ドラマが、70年代の日本映画特有のけだるい雰囲気で、これがパニック・スリラーとミスマッチ。
襲われた動物や人間は、「八つ墓村」の言葉を借りるなら、おお血、血、血、血だ!…の悪趣味。
そしてようやく登場したメインディッシュのショボい事…。
一応醸し出していたパニック・サスペンスの雰囲気は、一気にチープな特撮へスケールダウン…。
子供の頃見て、怖いと感じたのは、やっぱり純真だったからなのかな?
いやでも、いつぞや「サンダ対ガイラ」を再見した時は、今でもまだ恐ろしさは感じた。
やっぱり、東宝特撮は偉大なり?
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