「映画として観るには無理が…」機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 777さんの映画レビュー(感想・評価)
映画として観るには無理が…
第一作の「機動戦士ガンダム」は「絵のキャラクター」が生き生きとしていて
アニメでありながら、血の通った人物の様であった
この作品は、その「絵のキャラ」が冷たく、台詞の言い回しなどでキャラの
選別をしている感がある
監督の小説家業が多くなった事にも起因するが、やはり最初のキャラを
デザインした安彦良和氏は、偉大であったと思う
台詞も小説なら、5行か6行も有りそうな長文を、声優に直接アフレコで
喋らせるという、最初に映画館で観ていた時に、台詞を追いかけるだけで
精一杯で「ちょっと待ってくれ!」と思った
これは「アニメ映画」ではなく「小説の絵書き」では…?
しかし、ギリギリ合格点とするのは、5つ理由がある
「声優の演技」… 第一作がら9年を経て、少年・青年だった者から
いい歳した大人になるまでのキャラを演じきった声優陣にリスペクト
「音楽」… Z、ZZと、これで3作目となる三枝成彰氏の、真骨頂
とも呼べる音楽! Blu-rayで改めて聴くと「神」!!
「美術」… ある時期から、サンライズは幼児帰りした作品を、多く
作る様になったが、池田繁美氏は「そんな作品に、そこまで細かい
美術を入れんでも良いのに…」と、思うくらいの美しさ
彼の美術は「ガンダムUC」にて、再び開花する!
「豪華なCG」… 過去に、どんなに素晴らしい絵でも、アニメでは背景の
静止画だから、動かない… という定説を覆し、ち密に書きこまれた
スペースコロニーが3Dで動く映像を、当時の劇場の大スクリーンで
観て驚愕!!
「主役メカのガンダム」… テロップでは、モビルスーツデザインは
出渕裕となっているが、実際のメカデザインは当時のガイナックスを
初め、多くの者が手掛けてMSは最後に出渕裕が総合的な
デザインとして、まとめただけ
よって、この主役メカのニューガンダムは、30年以上の時を経ても
評価される!!
「声優」「音楽」「美術」「CG」「主役メカ」と、これら5つがあって、
ギリギリの合格点とする
逆に言えば、この5つのうち1つでも欠けたら、評価しない!!