劇場公開日 1988年3月12日

「行けっ!アクシズ!忌まわしい記憶と共にっ…!」機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ☆沖ドッキー☆さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0行けっ!アクシズ!忌まわしい記憶と共にっ…!

2021年4月24日
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何故未だに【逆襲のシャア】の周りを纏わりつくスピンオフ的なアニメがあるか。

何故か?

純粋にこの【逆襲のシャア】が伝説だから。

圧倒的に面白いからでしょう。

観客を魅了する。引きずり込む。これが無いと、この後どれだけこの作品に纏わりついても駄作に終わるだろうね。

駄作であればあるほどこの作品が伝説化されるからいいけど。

【ユニコーン】?

【ナラティブ】?

観たけど、全く心が震えなかった。つまらなかった。

シャアまで引きずり出したけど、残念だったが駄作だろう…。

嘘だと思うなら、10万円の【ユニコーンガンダム】のプラモ出してみろ。

売れないから。

何故νガンダムの10万円するプラモが販売して数分で完売したか。

あの伝説の作品、【逆襲のシャア】のνガンダムだから。

単純にそこで決着。

【逆襲のシャア】のプラモなら、【リ・ガズィ】の10万円プラモの方が【ユニコーン】より売れそうだわww

しかし何度観ても面白い。

余計なストーリーの説明を入れない所がいい。

ダラダラしないところがいい。

『これ以上やると作品のスピード感が失われる』というところでスパッと次のシーンへ行くww

『しかし…』とか『まさかな…』とか『なんだと言うんだ…?』とかで次のシーンに切り替わるww

こういう観客の頭を使わせるところ好きです。

しかし観ていて何となく理解できる。

そういうライトユーザーと、掘り下げてストーリーを完全に理解しようとするコアなファンを取り込んだ、伝説の作品だと思う。

自分はどちらかと言うとライトユーザーだろう。

だから面白い。

戦闘の緊迫したシーンに滅茶苦茶力が入ってて、【レズン】のような荒い台詞を吐きながら淡々と戦うキャラが戦闘シーンをより面白くするなぁ…

『ロンドベルなら鈴を鳴らしてりゃいいんだよ』

こういう台詞がライトユーザーには刺さる。

戦闘中にダラダラダラダラ理屈や理想語りながら戦うパイロットは萎えるわww

そういえばこういうのも好き。

出撃直前、【ジェガン】ではなく、【リガズィ】で出撃したかった【ケーラ】と、【アストナージ】のやり取りで…

『リガズィは使えないんだな?』

『整備!間に合いません!』

『わかったよー』

…この一瞬のやり取りから、【ケーラ】って優しい人なんだなぁ…って想像する。

うん、【ケーラ】好きですww

つまり…何が言いたいかっつーと、今のガンダムの作品には無い【人間味】ってのがこの作品にはある。

この【逆襲のシャア】に出ている全てのキャラに【人間味】がある。

一人の空間になったらつい出てしまう本音。

それも【人間味】

『行け、アクシズ!忌まわしい記憶と共に!』

『ナナイッ!?男同士の間に入るなぁっ!』

コレがシャアの本音だろう。シャアの【人間味】だろう。

創り手に【人間味】があればこそ、ここまでキャラに【人間味】が出せる。

昔昔の作品に、心を揺さぶる作品が多いのはここじゃないかな?

令和の創り手に…ここまでキャラに【人間味】を乗せれる創り手は居ないだろうな。

【人間味】を持ってる駒は省かれる時代だから。

☆沖ドッキー☆