「現実的で無かった1990年代前半の『戦争』」機動警察パトレイバー2 the Movie 777さんの映画レビュー(感想・評価)
現実的で無かった1990年代前半の『戦争』
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元は、バブル期から10年後の「リアルな近未来」を目指した
「パトレイバー」であったが、バブル崩壊から数年で
「バビロン計画」の様な「列島全土大開発」など、未来永劫に無いと
確定して、リアリティが喪失した為に作品の幕引きを考え
メインの作家である「押井守監督に、好きな内容で映画を造って
もらおう」と、そういう風にしか落し所が無かったのであろう…
映画の前作に比べ、ロボットが存在する必然性が無いし、
必ずしも主人公が警官である必要性も無い
全てが「押井守オリジナル」に、お任せといった感じ
現代から振り返って見てどうか?
21世紀の始まりから「9.11」や「イラク戦争」で初めて
リアルな「テロ」と「戦争」を知った、若い世代…
現実に起きないと思われた「第三次世界大戦」が実現しそうな、
きな臭い世界情勢…
現代の若い世代から見れば「戦争を知らない最初の世代」
である押井守氏は、完全にジェネレーションギャップでは
なかろうか?
「戦争が現実的である時が、あったか?」という台詞も
いかにもな1990年代前半の『日本人のみ』起きうる思考
そういった意味で、映像の「パトレイバー」は、1993年に
幕引きせざるをえなかったかもしれない…
「映像作品のパトレイバー」は、これ以後も幾つか造られた
様だが、そちらは見ていない
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