喜劇 一発勝負のレビュー・感想・評価
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喜劇 一発勝負
「男はつらいよ」が始まる前に作られた寅さんシリーズの原型の様な映画で興味深い。ハナ肇演じる放蕩息子が巻き起こす乾いた笑いのドタバタ劇は、渥美清演じる義理人情を前面に押し出したウェットな笑いとは丸で異なるものの寅さん映画を観ているかの様なシーンも多い。地方の田舎町、日本の原風景を見ているような美しいショットの数々、鉄道と駅舎、駅ホームでの見送りや別れのシーン、テキ屋を演じるハナ肇、綺麗に仕上げられた室内装飾等は、寅さん映画の一部と言われても分からない程だ。孝吉(ハナ肇)には妹の信子(倍賞千恵子)が居るが、その下の妹であるマリ子(瞳ひかる)は、実は孝吉の娘、信子にとっては姪っ子だったり。だんごやではなく、地方の老舗旅館が舞台なので、祖父母、家政婦、店員等に様々な客やら近所の人々が入れ替わり立ちかわり現れる賑やかさ等、基本的な構造がよく似てて面白い。但し流石にこの騒がしい乾いた笑いの連続では長くは続けられないと判断したのか、主人公のキャラクター自体を大幅に変更したのではないかと?
様々な役者が出ていて楽しいが、加東大介と北林谷栄は出番も多く大活躍。谷啓、桜井センリ、犬塚弘、三井弘次、左とん平に、最後は若き日の堺正章、井上順まで登場。
撮影/高羽哲夫、音楽/山本直純と寅さん映画の主要スタッフなのが良い。
開演当時の(東京)サマーランドの外観(遠景)とオープン当初の園内の賑やかな風景が映し出されるのも懐かしかった。
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