劇場公開日 1976年12月11日

岸壁の母のレビュー・感想・評価

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3.5息子は死んじゃいません!

2020年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

端野いせ原作。あらすじは上記の通りで、二葉百合子の歌を知っていればおおよそは見当はつく話。

そうはわかっていた。しかしね、中村珠緒の熱演を目の当たりにしたら泣けて仕方がなかった。
嫁家を飛び出し、女手ひとつで育て上げた愛息への情。挫けそうになりながらも手を差し伸べてくれる隣人たち。そんな息子の戦地からの帰りを待つ母の思いがひしひしと伝わってくる。
いつになっても待ち続ける母の強さ、悲しさ、一途さ。その一念のすさまじさ。人は死んだら彼岸に渡るという。母が立つ埠頭は、その向こう岸を遠く眺める此岸なのではないかと思えた。

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栗太郎