劇場公開日 1962年1月21日

「もっと官能の危うさ、観たかった!」雁の寺 osmtさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0もっと官能の危うさ、観たかった!

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

オープニング!メチャクチャ、カッコよかったけどなあ…
雅な日本美術の美しさと若尾文子の妖しい色気でもって、メロメロ&クラクラさせてくれるのかと勝手に期待しちゃったよ。
あの雁鳥が描かれた襖絵、もっと本編の中でもフィーチャーして欲しかったなあ。

勝手に期待していたといえば、官能的な愛欲ファムファタールものと思っていたが…
底なし沼の愛欲に溺れることなどなく…
そもそも官能の危うさ自体も特になく…
というか、あの程度の好色坊主では、そこまでの業の深さからは程遠く…
う〜ん…
全然、物足りんわ!
何が禁断の愛欲じゃ。テキトーな宣伝コピー書きやがって。全くタブー感など無かったぞ!
まあ、当時はポルノ映画でさえ、諸々と制限はきつかったとは思うが、そこは、ヒッチコックなんかも参考に色々と工夫して欲しかった。
若尾文子だったから、なんだかんだで最後まで観れたようなもんだ。

復讐劇のプロットの方も全く期待して無かったんで、あの詰めの甘い展開でも、ダメ出しする気にもなれなかった。
ラストの突然の喜劇風の展開も、なんだかなあ…
監督自身の意図?それとも大映からの要求?

あと昔のゴニョゴニョした言い回しの関西弁、何を言っとるのか?よく聞き取れなかったが、関西人なら、わかるのかな?
出来れば、英語版の字幕で観たかったよ。
あればだけど。

osmt