ガメラ2 レギオン襲来のレビュー・感想・評価
全54件中、1~20件目を表示
怪獣どうするんでしょう。 前作の弱点は補われているものの、リアル感とファンタジー性の齟齬は変わらず…。
人類を守護する巨大生物「ガメラ」の戦いを描く怪獣映画『ガメラ』シリーズを、設定も新たに描き直した平成『ガメラ』3部作の第2作。
北海道に隕石が落下。調査の為、自衛官の渡良瀬が現地に向かうが、何故か落下物を発見する事は出来なかった。
隕石落下から5日目。札幌の地下鉄を未確認生物の大群が襲撃、同時にすすきののデパートに巨大な植物が出現する。さらに、それらに引きつけられる様にガメラが再び人類の前に姿を現す…。
自衛官のひとりを演じるのは、当時は北海道のローカルタレントだった安田顕。
地下鉄の乗客を演じるのは、安田と同様に北海道でローカルタレントとして活動していた大泉洋。
前作から1年4ヶ月という非常に短いスパンで制作された本作(もっとも怪獣特撮においてこのくらいのショートスパンは通常営業な訳だが…)。メインキャストこそ交代となったが、監督・金子修介、特技監督・樋口真嗣、脚本・伊藤和典、怪獣デザイン・前田真宏、特撮美術・三池敏夫など、主要スタッフはそのまま引き継がれている。
本シリーズは元々3部作の構想では無かったらしいので、実際の制作期間はかなり短かったはず。その時間的制約があったにも拘らず、本作の画に手抜かりは一切見られない。それどころか、大挙して襲い掛かるチビレギオン、どうやって操演しているのかわからない程複雑なデザインをした親レギオン、『ウルトラQ』(1966)のマンモスフラワーの様な草体と、バラエティに富む登場怪獣の造詣は前作を遥かに上回る手の込みようである。
火薬の量もアップしている印象を受けた。とにかく景気良く爆発してくれるので、観客のフラストレーションも一緒に吹っ飛ぶ。特にレギオンのビームで陸自の戦車が爆破されるシーンの爆炎は素晴らしいっ🔥『ナウシカ』(1984)の巨神兵が王蟲を焼き払うシーンを彷彿とさせる、まさに現実離れした鬼気迫る爆発でした。
脚本面でも、前作の経験を活かしたブラッシュアップが見て取れる。
前作では「ギャオスよりもガメラの方が人殺してねーか?」という疑問が頭をよぎったが、今回ガメラが上陸するのは住民の避難が終了した後なので、人的被害は無し。これによりガメラのヒーロー性が担保されています。
そして今回、特に変化が著しいと思ったのは自衛隊の描き方。
怪獣映画では噛ませ犬として扱われがちの自衛隊。前作でも、ギャオスを取り逃すわガメラを攻撃するわ東京タワーをへし折るわ、碌な見せ場がなかった。しかし、本作の自衛隊は特撮の歴史上No.1なんじゃないかという程の活躍をみせてくれる。
自衛隊全面協力の下制作されているだけあり、兵器や装備は実在のものが使用されており、むせかえるほどの漢のロマンが蔓延している。地下鉄での殲滅戦から足利市での防衛戦まで、プロフェッショナルな男たちが命を張ってレギオンに立ち向かう。これにはどうしたって血潮が熱くたぎります❤️🔥
これが純粋な戦争映画だとプロパガンダっぽくなってしまう事だろうが、怪獣映画ならそういう現実の政治思想とは切り離して軍人のカッコ良さを描ける。ジャンル映画というのは実に便利なフォーマットなのです。
「水曜どうでしょう」(1996-)放送開始前の大泉くん、ミスター、onちゃんがエキストラとして参加していたり、解剖学者が養老孟司さんだったり、「ズームイン‼︎」(1979-2001)の福留さんが出てきたり、両津勘吉がNTTの職員やってたり、挙げ句の果てには官房長官として徳間康快が出演していたりと、奇妙なキャスティングも見どころ。「ウォーリーをさがせ!」的な楽しみ方もありかも知れません。
今作は怪獣シミュレーションというよりほとんど戦争シミュレーション。90年代当時より、世界情勢がキナ臭くなってきた現代の方が、よりこの作品を身近なものとして鑑賞する事が出来るだろう。
ただ、前作を凌ぐクオリティだとは思うのだが、軍事関係の描写がリアルになった分、「子供の味方」的なファンタジー要素との食い合わせの悪さもより際立っている。
子供達の願いがパワーとなってガメラが復活!胸から凄いビームが出てレギオン粉砕!!…この後半の超展開が、あまりにもそれまでのリアルでシリアスなトーンとかけ離れており、一体どういう感情でガメラの勝利を受け止めれば良いかよくわからない。脚本の伊藤さん、後半のファンタジー部分は嫌々書いたんじゃないかな、と邪推してしまうほど温度感に差が表れている。ガメラ=子供の味方、というお約束がシリーズの足を引っ張っている様に思えてならない…。
ちなみに今回、ガメラと心を通わせる少女・浅黄ちゃんの出番は少なめ。流石に演技が棒すぎると制作陣も気付いたのだろうか。なお、浅黄を演じる藤谷文子の演技力は1㎜も成長していない。「ガマラ…」じゃねーんだよ!!伊原剛士と中山忍が消え、彼女だけが続投された事に大人の事情を感じる。偶然浅黄が仙台に遊びに来ていた、という展開の強引さには笑うしかない😅
中山忍に代わりヒロインを務めた水野美妃。雪の降り積もる北海道でもミニスカートで生活する猛者である。「ロケハンをした結果、北海道のOLは雪でもミニスカを履いている事が判明した!」とか監督がインタビューで言ってたけど、絶対水野美紀の美脚を撮りたかっただけだと思う。それ、正解だよ👍
という訳で、この映画の水野美紀は非常に美しく、視覚的には大変満足したのだが、冷静に考えるとなぜ彼女が一権威の様に扱われていたのかはかなり謎。一応前作の中山忍はギャオスに接触した唯一の鳥類学者という事で物語の中心に居ても違和感は無かったのだが、水野美紀はただの科学館の学芸員さんなんですよね。相棒の吹越満もいつの間にか中心人物になっていたけどそもそもはNTTに勤務する普通のサラリーマンだし、正直今回のパーティ編成はかなり無理やり感があるぞ。
このシリーズ、力の入っているところはめちゃくちゃ凄いことになっている一方、作り手の興味がないところは結構スカスカという特徴がある事が今回の鑑賞で判明した。まぁ1から10まで全力投球するわけにもいかんのだからその姿勢は正しいのだが、出来れば全編にわたって自衛隊vsレギオンを観ていたかった。こんなん言ったら怒られるかもしれんが、ぶっちゃけガメラ出てこなくても良いかも…。
常々『ガメラ』の新作が観たいと思っていたが、実は自分が観たいのは『渡良瀬』シリーズの新作だったのかも知れない。
平成ガメラで一番好き
練られたストーリーで秀作
面白いと思うのだが
ガメラシリーズを今初めて観るのだけど、
とても出来が良い。
どうしてもゴジラの二番煎じと思ってしまうのだけど、
内容自体はとても良くできてると思う。
怪獣の闘いの演出も迫力があってとても良い。
ハッキリ言って平成ゴジラより凄い気がする。
人間パートなんかも平成ゴジラシリーズは常に邪魔だと
思ってたけどガメラシリーズはとても見やすい。
長いとは思うけど、怪獣が出てくるワクワク感を煽ってくれる。
ただ、やはりガメラとは何なのか?とは思ってしまう。
人間の味方と言う立ち位置がガメラの存在価値を下げて
しまってるように僕は思ってしまう。
ゴジラに洗脳されてしまってるのか、怪獣はやはり人間には制御出来ない存在で居てほしい。
あと大人になってから見てしまってるので、
何を吐いてるのか?とか膝から出る光線で空を飛ぶ時に
その構造が気になってしかたなかっりする。
しかしガメラがゴジラに映画として劣っている点は
見当たらないなと思います。
これは凄い!!!!
映画史上はじめて自衛隊を緻密に丁寧に描いた作品でしたね
『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)
個人的には平成三部作のなかではベスト。『機動警察パトレイバー 2 the Movie』(1993)で首都圏の治安出動命令下での自衛隊を見事に描いた伊藤和典氏の面目躍如、緊急災害時の自衛隊の動静がひとつひとつリアル、自衛隊全面協力のもとミニチュアではない本物のF- 15戦闘機や護衛艦、戦車の射撃映像が使用され『シン・ゴジラ』(2016)以前に映画史上はじめて自衛隊を緻密に丁寧に描いた作品でしたね。前作『大怪獣空中決戦』同様、「宇宙怪獣レギオン」の設定や電波を活用した撃退法も生物学的視点を盛りこみ現実味を増し、対するガメラも地球の生態系を乱す異物を除去するという説明は説得力がありましたね。
惜しい!!
ガメラという名の亀形ウルトラマン
ガメラの血?
平成三部作を見直して② 強敵レギオンに人類大ピンチ!
特撮といい、ストーリーといい、平成ガメラシリーズはホンッと素晴らしい。ゴジラとはまた違った独自の世界観の中で、実に良くまとまっていると思います。
そんな中で、シリーズ物の第2弾であり、前作と後作をつないでいるにも関わらず違った雰囲気を醸し出すこの作品が大好きです。
本作品は、地球を脅かす宇宙からの驚異にガメラが挑む話。
未知の生命体相手に、ガメラも窮地に追い込まれますが、人々とのタッグで打ち勝つ様は、ホンッと爽快でした。
今、見ても、全然見劣りしない迫力満点!緑の血にまみれるガメラが痛々しい。
10年以上前の作品なんで、役者さんもみんな若い!
特に水野美紀さん、きれいで可愛くてかっこいい、本当に良い女優さんです。
沖田浩之さんが出てたのにもビックリ!いや~、懐かしい。
そして、日テレの全面協力が良いですね。各局のアナウンサーが大盤振る舞い。福留さんも懐かしかった。
ガメラの敵にはなりたくないよね
本作の最後の台詞が凄く良かったです。
ガメラは人間の味方と思っている視聴者に対して『ガメラはただ地球の味方だ』と語る少女。
「それじゃあ…もし人間が生態系の破壊を続けたら……」
「ガメラの敵には、なりたくないよね」
タイトルなし
全くもって自分にハマらなかった前作の事を考えると目茶苦茶面白くなっている。同じ監督の映画作品だとは思えない。
展開や人の言動等チグハグした所が全く無いと言うわけでは無いが怪獣映画に求めるリアリティには十分達している。
模型もよくできているし何かと一手間加えている映像造りには感心した。
相変わらず国内のニュースシーンは良かったが海外のニュースシーンは駄目だった。
怪獣×自衛隊映画の最高峰
大迫力の特撮、怪獣の設定が光る
◯大迫力の特撮効果
レギオンが自衛隊を攻撃する場面など迫力満点。
◯考え抜かれたレギオンの設定
本当にいるのでないかと思うほど詳細な設定。
徐々に生態が明らかになり、のちの作戦に繋がる。
◯自衛隊がガメラと協力
前作では無能感があった自衛隊が活躍。
最終的にはガメラと協力するにいたる。
◯当時の水野美樹の魅力爆発
若い頃の水野美樹が素晴らしい。
金子監督の女優を撮るセンス。
平成3部作の中で1番好きです。
自衛隊が共闘する(助ける)展開は熱い。
鑑賞したことのある人に聞くとみんなこの作品が好きっていうし、何故か何回も観てしまう(うーん、不思議だわ)
また北海道が舞台ってこともあって、有名になる前(全国的になる前)の大泉洋と鈴井貴之がモブで出ているのは何かおもろい。
自衛隊が出過ぎ。な割には活躍しなさ過ぎ。
レギオンの生態は、地球生物の小ネタ混ぜ合わせました感がある。混ぜ合わせた結果、登場人物の解説には「ははあ、なるほど」と思うものの、全体的にはよくわかんなくなっている。小型レギオンが電磁波に反応して攻撃するというなら、宇宙空間には地球の大都市よりもっと強烈な電磁波の発生源があると思うのだが。パチンコ屋のネオンがその電磁波に似ているのをわざわざコンピュータ画面で映し出して、失笑。いくらなんでもそれは…。
平成ガメラ2作目は、とにかく自衛隊が登場する。「活躍する」のではなく、登場。話のつなぎに自衛隊みたいな感じで登場するのだが、活躍しているかといえばそうでもなく、ガメラの援護にも躊躇する始末。しかも、自衛隊員がテレビで総理大臣の決定を見て動き出すなんて、あり得ないだろう。それ以前に自衛隊に決定を通知していないわけがない。「映像表現」だとしてもカッコ悪い。せめて、すでに出撃態勢を始めた部隊に総理大臣の発表がかぶるようにしなかったか。街中を戦車が走り回る絵面も、ほどよい具合というものがあるわけで、本作の場合明らかに戦車シーンのインフレが起きていて興醒めする。しかもレギオンの光線により一瞬で消滅。そりゃ「これ以上の犠牲は出せない」って言うよね。
ガメラ関連でいえば、前作でガメラと精神感応及び聖痕で繋がれていた草薙浅黄は今回はうす〜い存在で、オリハルコン製といわれている勾玉が自壊し、精神感応は無し。勾玉が壊れるということはガメラの生命も…などという心配は無用で、その後もちゃんと戦います。じゃあなんで繋がれないのかというと、ガメラが余りにも強烈な攻撃を受けるため、草薙は死んじゃう可能性があるからなのでは。都合がいい。
最大の問題は、ガメラがどのような存在なのかという設定が明らかではない点だ。でかくて強いヤツが現れたら即刻登場するけんかっ早い怪獣というだけでもいいのだ。なぜなら自分が地球で一番強いと思っているから。だが、作品中では生態系がどうの地球の守護神だのと御託を並べるから、リアリティーラインが曖昧になる。最終的には「気」みたいなものがガメラに注入されて(あるいはガメラが凝集して)最終兵器炸裂! あああ、やっちゃた。だからなんで最初からそれをやらないんですか、ってことになる。敵をやっつけて空を飛んで去っていく。お前はウルトラマンか、と。
ガメラ・シリーズはあくまで怪獣対怪獣の戦いなので、人間の介入できる余地が少ない。しかも「現実路線」のため怪獣と人間は意思疎通ができない設定(スピ的な捻れた疎通はできたりするのだが)なので、人間による怪獣退治のひらめきがあっても、ガメラには通じない。そのため、敵の怪獣を倒してもカタルシスが生まれない構造的問題がある。結局何でもアリなんでしょ、となる。現実は厳しい。
ガメラはレギオンを許さない…
そら‼️
腕を翼上に変化させたジェット飛行より着地、そして横滑りしながらのプラズマ火球3連発‼️地球から力を得たガメラが腹部を開口、強力なプラズマ光線を発射し、レギオンを木っ端微塵に粉砕‼️怪獣をカッコいいと思わせてくれるのはやっぱりガメラだけです‼️宇宙から飛来した全身凶器のレギオンのデザインもイカしてるし、超巨大な草体がレギオンを地球で活動させるための大気改造を目的としているという設定、そしてレギオンが電磁波をエサとしているため都会を目指すというアイデアが素晴らしく、首都圏侵攻の最終防衛線を守る自衛隊&ガメラVSレギオンの決戦が、スリリングにサスペンスたっぷりに盛り上がってワクワクさせられます‼️そしてこの作品は、自衛隊の全面協力のもと撮影されております‼️大人の事情があったのかどうか分かりませんが、この作品における自衛隊の描写は、日本映画史上随一の理想というか、カッコ良さではないでしょうか⁉️レギオンとの決戦に向かう戦車隊や戦闘機の描写はもちろん、決戦前にお互いに激励し合う姿もクサいけど胸にジーンときます‼️そしてこの作品のスゴいところは自衛隊が怪獣を倒すんですよね‼️さすがに成体レギオンはガメラまかせになりますが、小型レギオンをミサイルでバンバン撃ち落としたり、永島敏行さん扮する渡良瀬が拳銃一丁、タイマン接近戦で小型レギオンを射殺‼️永島さん、オイシイですよ‼️師団長がガメラ援護を命令するシーンや、ラスト、飛び去るガメラに向かって敬礼する自衛隊員たちの姿などもホントに素晴らしい‼️怪獣対怪獣の映画はウンザリするほどありますが、この作品みたいに怪獣&自衛隊VS凶悪怪獣の戦争映画は稀‼️素晴らしき哉、怪獣映画‼️今度は戦争だー‼️
全54件中、1~20件目を表示












