「無い無い尽くしで頑張った力作」ガメラ対深海怪獣ジグラ レレレさんの映画レビュー(感想・評価)
無い無い尽くしで頑張った力作
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正直映画としてはショボい
タイアップ先の鴨川シーワールドで
お話の大半が進行するし
怪獣映画の華とも言うべき都市破壊は無いし
(地震誘発光線で破壊された「後の」東京は数秒映るが)
ご都合主義や偶然や子供の頓智で物語が進むし
子供の演技が棒読み過ぎるし
(当時の子役は大体こんなもんだけど)
ただこの作品が公開された5ヶ月後に大映倒産
という背景を知ると
スタッフの方々の奮闘に泣けて来る
ガメラがジグラの背びれ叩いて木琴みたいに演奏したり
子供たちと宇宙人に操られたお姉さんとのドタバタやら
水族館の職員とホテルの支配人の掛け合いで笑わせたり
大映最後のお色気女優の八並映子さんのビキニ姿で
子供と一緒に来てるお父さんにもサービスしたり
限られた予算と日数と人員で
可能な限りお客さんを楽しませようという姿勢には頭が下がる
本作見てて思い出したのが
新東宝の特撮ヒーロー「スーパージャイアンツ」シリーズ
和製スーパーマンとして企画された
宇宙からやって来たヒーローのスーパージャイアンツ
初期の頃は世界征服企む悪の組織とか宇宙人と戦うのだが
新東宝の経営が傾くと段々敵がショボくなり
最終作ではただの犯罪組織になってしまった
そしてこちらでも松葉杖の殺し屋と子供2人で
ドタバタをやっていた。
その最終作から2年後に新東宝は倒産する
歴史は繰り返す
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