劇場公開日 1969年3月12日

「特撮映画の明日につながるそれなりの意義は本作にもあったのだ」ガメラ対大悪獣ギロン あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0特撮映画の明日につながるそれなりの意義は本作にもあったのだ

2020年3月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

ガメラシリーズ第5作
1969年3月公開
前作のガメラ対宇宙怪獣バイラスよりは子供二人のかけ合いや、二人を取り巻く人々
妹、二人の母親特にイーデスハンソン、駐在さんの大村崑、博士の船越英二などが楽しく退屈しない

特撮シーンは大して見るべきところはない
強いていえば見所は宇宙空間の表現だろうか
真っ暗な宇宙空間に瞬かない恒星の星空
2001年宇宙の旅やスターウォーズに通じる表現と言うのは言い過ぎだろうか

東宝特撮映画は1968年8月公開の怪獣総進撃で一旦フイナーレを遂げていたのだ

本作はそんな怪獣ブームが去りつつある中、孤軍奮闘して怪獣映画の人気を維持してくれていたのだ
ガメラが続けてくれていなければ、日本の怪獣映画特撮映画ももっと早く駄目になっていただろう

特撮映画の明日につながるそれなりの意義は本作にもあったのだ

町並み背景の二階建ての家はドラえもんの絵そのままの形だ
子供達の自転車はセミドロップハンドルのサイクリング車だ
登場する子供達は10歳くらい
つまりオタク第一世代になる子供達だ
平成ガメラを撮ることになる金子修介は当時14歳、樋口真嗣はまだ4歳、伊藤 和典は15歳
そしてシン・ゴジラを撮る庵野秀明は正に9歳であったのだ

あき240