「なぜ火が好きなのか・・・」大怪獣ガメラ kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
なぜ火が好きなのか・・・
エスキモー部落にまで“冷たい戦争”の波が押し寄せている。当時の世界状況をよく描写してある冒頭部分。もちろんソ連を想定してあるんだろうけど・・・あくまでも某国だ。アトランティス大陸の悪魔の使者ガメラ。エキスモーに伝わる伝説の怪獣だ。日本船ちどり丸は座礁、乗組員も消えてしまったのだ。
新潟県でも目撃。見たのはおじいさん役の左卜全。そして北海道。灯台守も息子である小学生の俊夫くんは飼ってた亀を捨ててこいと叱られるが、そこで巨大なガメラと遭遇。灯台から落ちそうになった俊夫くんをガメラが助けてくれるのだ・・・あれ、もしや子供好きなのか?その後俊夫くんは捨てた亀のチビがガメラになったのだと信ずるのだ。
地熱発電所を利用してガメラを倒すことはできないのか?東大の動物学者日高(船越)は35万キロワットの電流で退治できないものかと試すもダメ。自衛隊の攻撃によって裏返し作戦が成功。しかし引っ込めた手足から火を吹き、円盤となって飛び去ってしまう。
東京タワーをも壊したガメラが次に現れた場所は石油コンビナート。火が大好きなガメラは腹を空かして世界各国で餌を漁っていたのだという。そして、伊豆大島で開発中のZ計画。アメリカ、ソ連をはじめ、国境を越えた世界の科学技術を結集したプランを利用することとなる。火を使ってなんとかおびき寄せる科学者たち。そしてガメラは火星へとロケットに積まれ打ち上げられる・・・
アメリカ軍に要請して核ミサイルを撃ち込んでもらうとか、自衛隊が熱帯地方での戦争を想定して冷凍爆弾を開発してるとか、初代ゴジラとは時代も違うが、自衛隊が戦争することを容認しているかのような内容。最終的にはZプランという平和的な解決法を取るので印象は薄くなってるけど、やはり時代がそうさせたのだろうなぁ・・・