劇場公開日 1976年7月31日

「堀辰雄原作、山口百恵主演作」風立ちぬ(1976) たいちぃさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0堀辰雄原作、山口百恵主演作

2023年4月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

学生時代に“山口百恵おっかけ”していた頃(1976年)に公開映画館で観た「山口百恵主演作」、47年ぶりに鑑賞。

堀辰雄原作の病弱少女と彼女と惚れ合う青年を戦時中恋愛ものとして描いた東宝作品。
病弱少女を演じる山口百恵は、本当に学生服が似合う若さ!
青年は三浦友和、こちらも若い。

太平洋戦争が始まって半年後の昭和17年、軽井沢の裕福な家の主人(芦田伸介)の一人娘=お嬢様(山口百恵)は学生青年(三浦友和)に好意を持っていた。学生も。
自転車二人乗りをしていると「戦時中なのに!」と怒る森次晃嗣……ウルトラセブン(笑)
しかし、お嬢様は結核。なんか時代を感じる病気だ…。
療養所に移るが、青年は見守ろうとするものの学徒動員で学生まで召集される戦争。
2人は惚れ合うが……という物語。

途中、青年が「風立ちぬ、いざ生きめやも。」と言うと、お嬢様が「どういう意味ですか?」⇒青年「風がわたっていく。さぁ、元気で生きていこうよ。…ですね」というタイトルの説明。

この映画、今観ると、病弱で薄幸なはずの山口百恵が元気すぎる感あり…(笑)
また、戦争終わって戦地から戻った青年がお嬢様を思い出すシーンは「山口百恵が走る姿のスローモーション」で、百恵のMVみたいだ(笑)
また、そのシーンは、木下恵介監督の『野菊の如き君なりき』をカラー映画で撮ったような風景になっている。

歌手としての山口百恵は主にNHKホールで見て、映画は公開されると映画館へ行ったのが懐かしい。
NHKホールでは1人の大学生から「誰を見に来たの?」と聞かれて「山口百恵」と答えたら、「じゃあ、曲が終わる時に、僕が『せ~の』と言うから、一緒に『ももえちゃ~ん!』と応援してくれない?」と頼まれた。そして、大学生と一緒に『ももえちゃ~ん!』と叫んだら、後日放映された時にテレビから自分の声『ももえちゃ~ん!』が流れて来た(笑)
1970年代にはビデオデッキも無かったので録画できなかったのが残念ではあるものの、懐かしき思い出……。

この映画、無難な文芸作だが、活動期間短かった山口百恵を見られる映画という位置付け。
でも山口百恵を知っている人も段々と少なくなるのかなぁ……(^^;

<映倫No.18784>

コメントする
たいちぃ