ガス人間第一号のレビュー・感想・評価

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ガス人間第一号

劇場公開日 1960年12月11日
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愛と哀しみのガス人間 ネタバレ

※本文にネタバレがあります。 [ ▼クリックして本文を読む ]

「変身人間シリーズ」第3作。

DVDで2回目の鑑賞。

“特撮”だからと言って、本作は決して子供向けではありません。大人の鑑賞に充分耐え得る作品になっているのではないかなと思います。
特撮映画史上類を見ないほどの濃密なメロドラマが展開され、“ガス人間”を表現する演出技術の高さも相まって、哀感漂う出色の完成度を誇っている傑作です。

ガス人間となってしまった水野と、零落した日本舞踊の家元・藤千代が織り成す悲しみに満ちた物語がとってもエモーショナル。本多猪四郎監督のドキュメント・タッチの丁寧な演出が、悲劇的な物語を淡々と描いていきます。淡々としているからこそ、その模様がくっきりと残酷なまでに浮き上がって来るようでした。
絶望の淵にいた自分を救ってくれた藤千代への深い想い…身を焦がしそうなほどの純愛に心が震えました。深い愛情故に犯罪に走ってしまう水野、その想いを拒絶し切れない藤千代…ああ、何て切ないんでしょう!

自らが手に入れた能力に溺れてしまい、次第に追い詰められ滅亡して行く姿に“滅びの美学”を感じました。このシリーズに共通した“異形の者が背負う悲哀”が胸に刺さって来ました。
相手役の藤千代も、ガス人間事件を通して世間から批判される立場となり、言わば“異端者”となってしまいます。世間から疎外された者同士、惹かれ合って当然だったのかもしれません…。
愛は善悪を軽々と超越してしまうんですかねぇ…。しかし、その行方には物悲しい結末しか待っていないような気もします。非常に考えさせられました…。

円谷英二特技監督の創意工夫に満ちた、ガス人間の描写が秀逸の極み。今のようにCGなんて便利なものが存在しない時代に、いかにしてガス人間を創造するか…試行錯誤の末に誕生したのであろう特撮場面に息を呑みました。
肉体だけが気化し、衣服だけを残して余裕綽々と逃走するのですが、服だけがだんだんと崩折れて行き、袖口や裾、襟から蒸気を放出しながら萎んで行く様がとてもリアルで、めちゃくちゃ不気味でした。実際に目の前で見たら、絶対に気絶します(笑) “特撮の神様”の面目躍如足る名場面だなぁ、と思いました。

syu-32
syu-32さん / 2019年5月17日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 5.0
  • 印象:  悲しい 怖い 興奮
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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情炎の如く

東宝特撮1960年の作品。
変身人間シリーズ第3弾で、最高作。

連続銀行ギャング事件が発生、警察は犯人を追うが、逃げられてしまう。
乗り捨てられた犯人の車の近くに、日本舞踊家元・藤千代の家が。
不審に感じた岡本警部補は彼女をマーク、やがて犯人との接点と思われる証拠も見つかり、彼女を逮捕。
そこへ、水野という男が真犯人と名乗り出る。彼は、肉体をガス化出来る“ガス人間”だった…!

先駆的な「透明人間」、同シリーズの「美女と液体人間」「電送人間」と凝った特撮や映像表現を見せてくれるが、この“ガス人間”は他の追随を許さない。
CG無き時代、“ガス人間”をどう演出するか。
本物のガス、ドライアイス、作画、合成、ゴム人形などあらゆる方法を駆使して表現。
円谷英二は本当に、映画界きってのアイデアマン、それを形にするエンターテイナーだ。

本作初見はもう十何年も前。
それでも結構印象深く覚えていた。
とてもとても特撮映画とは思えないアダルトな雰囲気。
本作はガス人間・水野の悲劇であり、藤千代との悲恋である。

あるマッドサイエンティストの生体実験でガス人間になった水野。
水野の人生は日陰の人生。パイロットの夢破れ、図書館員として黙々と勤め、挙げ句の果てに騙されガス人間に。
そんな中出会った藤千代。
水野の一方的な偏愛だが、彼にとって何物にも変え難い存在。
日本舞踊の名家でありながら今は落ちぶれた彼女の為に銀行を襲撃。
全ては彼女の為に。彼女を再び、舞台で踊らせる為に。

「地球防衛軍」のミステリアン、「怪獣大戦争」のX星人統制官など東宝特撮で印象的な役を演じてきた土屋嘉男にとってガス人間は最大の当たり役。
その後海外からも土屋氏主演での続編の話が企画されたほど。
残念ながらその話は消滅してしまったが、是非見てみたかったものだ。
三橋達也、八千草薫の出演も東宝特撮異色のキャスティング。
若き日の八千草薫の美しさ、日本舞踊を披露するシーンは必見モノ。

かくして藤千代の舞台は開かれ、客席で水野は満足そうにそれを見つめる。
警察は燃焼ガスを用いて水野の息の根を止めようとするが、アクシデントが。
水野と藤千代の悲恋の末路。
情炎とでも言うべき、荘厳ですらあった。

近大
近大さん / 2017年6月26日 / スマートフォンから投稿
  • 評価: 4.0
  • 印象:  泣ける 悲しい 興奮
  • 鑑賞方法:DVD/BD
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  • 共感した! (共感した人 2 件)

怪奇悲恋物語?!

いや、ガス人間としての恐さよりもストーカーとしての怖さの方が際立ってます。

夢猫AK10
夢猫AK10さん / 2016年8月8日 / Androidアプリから投稿
  • 評価: 2.0
  • 印象:  -
  • 鑑賞方法:-
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  • 共感した! (共感した人 0 件)

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