劇場公開日 1961年4月16日

顔役暁に死すのレビュー・感想・評価

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5.0顔役こそ喜八のタッチ

2023年2月17日
PCから投稿

岡本喜八という監督は、実にさまざまな映画を撮った。「日本のいちばん長い日」のようなシリアスなむ物語から江分利満氏の優雅な生活
のような文芸作品まで。そして、彼の一番の持ち味が出た作品は、この種の軽いギャングものだ。顔役シリーズ。「暗黒街の顔役」「 暗黒街の対決」「暗黒街の弾痕」、そして「顔役、暁に死す」。岡本喜八の映画を見たいんだったら、私はまず最初にこの4作を見ることをオススメする。そして中でも一番面白いのがこれだ。
この映画は他にはない特徴を持っている。それは中谷一郎の使いかた。中谷一郎は主役のようにカッコイイのだが、主役になれない。そして、かっこいい役をやらしても主役を乗っ取らない。そういった特徴のある俳優だ。だから主役で登場することはない。なのに、この映画の中では、彼はほぼ主役だ。中谷一郎は岡本喜八映画に常に出てくるので、そういう意味でもこの映画は特別なものである。これは岡本喜八を見たいなら、絶対に外してはならない一本だ。

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KIDOLOHKEN

4.0暗黒街シリーズの番外編とはいえ、一番面白かったように思います

2023年1月21日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

1961年公開、カラー作品
岡本喜八監督

原作は大藪春彦の「火制地帯」
なのでこの作品、松田優作の主演で1980年頃にリメイクされていたらとても面白かったろうなあ!と感じてしまいます

1959年「暗黒街の顔役」
1960年「暗黒街の対決」
1961年「暗黒街の弾痕」
岡本喜八監督の暗黒街シリーズはこの3作品ですが、本作は暗黒街の冠こそついていませんが、実質的にその4作目と言える内容です

前作「暗黒街の弾痕」のわずか3ヵ月後の1961年4月公開
主演はどちらも加山雄三
島崎雪子も前作に続いて出演です

加山雄三は前作よりフューチャーされていて役柄にもマッチして本人の魅力が十分に発揮されています

問題は島崎雪子で、前作のように時代を超えた美女を表現しようとしている監督の狙いと努力は伝わるものの成功していません
美術、衣装など頑張っているのですが今ひとつで終わってしまいフューチャーも不足しています
これが成功していれば本作もまた大成功になったのにと残念に思います

本作は平田昭彦、水野久美といった東宝特撮映画常連俳優との共演もみどころ

平田昭彦と水野久美は同年7月公開の「妖星ゴラス」に出演します
水野久美はこの「妖星ゴラス」から特撮の常連俳優になっていくのでした

あと田中邦衛が悪役の親玉であるのは珍しい配役です
ラスボスの黒幕がいるのでこうしたのでしょう

クライマックスの夜中の遊園地での死闘はなかなかの見ものです

暗黒街シリーズの番外編とはいえ、一番面白かったように思います

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あき240
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