御存じ快傑黒頭巾 神出鬼没

劇場公開日:

解説

江戸、横浜、新潟……白馬を駈って黒頭巾は驀走、新兵器火焔砲と秘竜之壷をめぐって展開する御存じ快傑黒頭巾第四話。高垣眸の原作から「地下鉄三四郎」の小川正が脚色、「風雲黒潮丸」の深田金之助が監督した。撮影は「隠密秘帖 まぼろし城」の坪井誠。主な出演は「復讐侠艶録」の大友柳太朗、「海の百万石」の長谷川裕見子、「緑眼童子 (二部作)」の三笠博子、円山栄子、その他加賀邦男、堺駿二、永田靖、山手弘、清川荘司など。

1956年製作/83分/日本
配給:東映
劇場公開日:1956年10月2日

ストーリー

万延元年十二月、幕府はプロシャと修好通商条約を結ぶ。使節の贈物、新鋭火焔砲の公開試射。一同の前に現われた御馴染み黒頭巾は、火薬弾で砲を破壊し疾風の如く去る。幕府要人小栗らは今一門の火焔砲を求め、発明者の遺児ミス・ゲルダを、神奈川の居留地に訪れるが、印度人の番頭に変装した黒頭巾のため目的を逸して奮然、逃れ去る黒頭巾に一斉射撃。黒頭巾は本牧岬の怒濤に呑まれる。ゲルダは交換条件として父の遺品“竜之壷”を要求、開港地新潟に旅立つ。だが問題の壷はゲルダの父と親交あった化学者山鹿士行が持ち、東六と駿太少年を供に同じく新潟へ。小栗の命で後を追う刺客多門ら一行。新潟で多門らに捕われようとした士行は、長脇差やくざに扮した黒頭巾始め益満ら勤皇志士に救われる。だが旅籠泉屋に潜んだ処を又もや発見され、壷は東六が持ち脱出、駿太は寄居浜に隠した壷の所在を示す地図を持って泉屋の娘お妙共々黒頭巾に助けられる。二人は異人館の通弁人スミスの許に逃れるが、これは黒頭巾の早替り。しかし士行は捕われ、日和山の地下牢に幽閉される。港神社例祭の日、艶歌師に変装した黒頭巾の肩を、幕府隠密、横櫛お藤がたたく。やくざ斬込み事件から、彼の素性を知っていたのだ。お藤の知らせで黒頭巾は白馬を飛ばし日和山へ。早替りで燈籠守の髯男となり、益満らと救出に成功。志士山鹿弦一郎の正体を現わし士行と感激の親子対面。壷の所在を知った益満らと同じく、駿太から秘図を奪った多門一味も寄居浜へ急行し彼我入り乱れて大乱闘。益満ら危うしと見えた時、駈けつけた黒頭巾は奮戦の末、一味を倒す。後を追うゲルダは、鉄砲隊の一斉射撃に致命傷を負い、愛する黒頭巾に抱かれつつ絶命した。

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